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化学物質過敏症は嘘?香害が原因ってホント?症状など知っておきたい3つのお話

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最近、こんな言葉を聞きませんか?「香害(こうがい)」。公害ではなく、香りの害と書きます。

初めて聞く人も多いと思いますが、実は今この瞬間にも誰かの人生を壊しているかもしれない恐ろしいモノなんです。

 

でも、香害ってどういう意味なの?一緒に化学物質過敏症ってよく聞くけど、そんな病気あるの?辛いっていう人が多いけど、思い込みや精神病の可能性は?

聞きなれないだけに、疑問は尽きないですよね。

そこで、この記事では

・「香害」ってなんのこと?

・香害から化学物質過敏症に!?知っておくべき原因と症状

・香害の被害者にも加害者にもならないために

この3点について、詳しくお伝えしていきます。

本記事は、一個人の調査と実体験をもとに書いています。

未解明な部分も多く、本記事の情報には足りない部分もあると思いますが、随時追記・更新していく予定です。ご了承ください。

「興味がない」「面倒だから」。その先にあるのは、取り返しのつかない後悔かもしれません。

初めてこの言葉を聞く人も、なんとなく耳にしただけの人も、まずは一度読んでみてくださいね。

「香害」ってなんのこと?

人工香料の元になる何千種類の化学物質香害という言葉を、初めて聞く方は多いと思います。

香害(こうがい、かおりがい、英: fragrance pollution)とは、香水や、合成洗剤・柔軟剤・入浴剤・防虫剤・化粧品・芳香剤などに含まれる合成香料に起因し、頭痛やアレルギーなどの症状が誘発される、化学物質過敏症を生じる[1][2][3][4]。

香りの感じ方には個人差が大きい。不快感のみならず、咳・喘息や頭痛、吐き気といった身体症状を発する例もある[1][5][6][7]。香り成分は空気中に漂うため受動的に曝露することになり、いわば香り成分による公害であることから「公害」をもじって「香害」と呼ばれるようになった。発生要因として、香料成分をマイクロカプセル化した残香性の高い製品や[8]、洗濯時に香りが強く残る柔軟剤を使用することなどがある[9]。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

香害は「合成香料が原因で起きる身体のさまざまな健康被害」を指します。合成香料は文字通り人工的につくられた香料のことで、洗剤などによくある「〇〇の香り」のことですね。

合成香料(人工香料)製品と天然香料製品の見分け方

パッケージ裏にある成分欄に「香料」と明記されている商品は、すべて何かしらの香料が含まれています。

このうち、天然香料の商品は合成香料の商品と区別できるよう、わかりやすく追記をしてあることが多いです。そこをチェックしてみるとよいでしょう。

  • 100%天然成分
  • 天然精油
  • 合成香料不使用 etc

ざっくりまとめると、香害とは市販品に使われる合成香料を取り込むことで体に起きるつらい症状のようです。

 

しかし、これだけではわからない部分も多いですよね。

頻繁に見かけることが多い香害に関する2つの疑問について、さらに調べてみました。

体臭や自然の匂いも「香害」?

香害という言葉で調べてみると、こんな声を見かけます。

  • 「職場の人が汗臭すぎて香害…」
  • 「ランチがにんにくモリモリで私今香害かも」
  • 「金木犀の香り苦手…香害だよね」

このようなケースで、香害という言葉を使いたくなる気持ちはよくわかります。しかし、これは完全な誤用

香害は「合成香料によるさまざまな健康被害」を指すため、体臭や自然の匂いには当てはまりません。

ほかにも腐敗臭や嘔吐物臭など「ただ不快である」ニオイは数多く存在しますが、香害と呼ぶのは適切ではないんですね。

ついつい嫌な臭いを感じると使いたくなりますが、誤った使い方をしないよう注意したいところです。

香害にあてはまらないニオイ

  • 汗臭さや加齢臭など体臭
  • 食料など腐敗臭
  • 嘔吐物臭
  • 食材そのものの匂い
  • 植物など自然の匂い

香害にあてはまるニオイ

  • 合成香料
  • 化学物質そのものの臭い

香害は好みの問題?うざいわがまま?それとも精神病?

2021年8月に厚生労働省から、とあるポスターが公開されました。

その香り、困っている人がいるかも?

出典:消費者庁ウェブサイト

文面を一部抜粋してみます。

「自分にとって快適な香りでも、不快に感じる人がいることをご理解ください。」

「香りの強さの感じ方には個人差があります。」

出典:消費者庁ウェブサイト その香り、困っている人がいるかも?

この文章をみるかぎり、香害は「個人の好き嫌い」で起きる不快な症状ともとれそうですよね。

個人の好みで頭痛や吐き気が起きるなんて、わがままや思い込みによるものなんじゃないの?あるいは精神病なのでは?認知度の低さもあいまって、そんな声が後をたちません。

では、実際はどうなのか?

 

事実は、このウワサと全く逆のもの。個人の好き嫌いもわがままも、全く影響しないのが香害なんです。

香害による不快な症状は「体内に蓄積される合成香料が本人の許容量を超えたとき」に出るもの。

本人の趣味嗜好に関係なく、体が「もう無理~!」となれば容赦なく体調不良に見舞われてしまうんですね。

実際、私の周りでもこんな声を聞く機会がかなり増えました。

  • 「大好きなはずの柔軟剤の匂いで肺が締め付けられて苦しい」
  • 「40本も買い集めた合成香料の香水で全身に蕁麻疹が出てつらい」
  • 「毎年使ってた蚊取り線香でこんなに息苦しくなるなんて」

本人の好みや嗜好と関係なく突然発症するのですから、当然精神病でもないわけです。

 

逆にいえば、どれだけ心が元気でも香害の症状が出る可能性はあるということ。

他人事と思わず、まずは自分のために正しい知識をえることが大切ですね。

香害から化学物質過敏症に!?知っておくべき原因と症状

命を守るための防毒マスク香害という言葉を追いかけていくと、もう一つ、とても気になる言葉が出てきます。

それが「化学物質過敏症」です。

化学物質過敏症とは? (Chemical sensitivity:CS)

「かなり大量の化学物質に接触した後、または微量な化学物質に持続的に接触した後に、同じ化学物質に再接触した場合に出てくる不愉快な症状」(Cullen、エール大教授)が化学物質過敏症であると定義されています。

最初は1種類の化学物質に反応していただけなのが、途中から非常に多種類の化学物質に反応するように変化することがあります。

これは多種類化学物質過敏症(Multiple chemical sensitivity:MCS)といわれます。

出典:ふくずみアレルギー科

実は、香害は化学物質過敏症の1つ。

香害がきっかけで、化学物質過敏症になってしまう人はけして少なくないんです。

 

化学物質過敏症の原因や症状は?香害との違いはなに?気にするべきポイントをまとめました。

化学物質過敏症の原因

化学物質過敏症を発症してしまう原因は、2つあると言われています。

化学物質過敏症になりうる2つの原因

  1. 一度に大量の化学物質にさらされた
  2. 毎日少しずつ取り込んでいた化学物質の総量が本人の許容量を超えた

1つ目の原因は、日常生活でまず遭遇しないシチュエーションだと思います。なんらかの事故や災害などない限り、過剰に気にする必要はないでしょう。

問題なのは、2つ目の原因。「毎日少しずつ取り込んでいた」?

心当たりのない人ばかりでしょうが、実は多くの人が毎日多かれ少なかれ化学物質を取り込んでいるんです。

その原因の一例がこちら。

  • 合成洗剤、柔軟剤
  • シャンプー
  • リンス、トリートメント
  • ボディソープ
  • 洗顔
  • 歯磨き粉
  • 化粧品
  • 保湿ケア用品
  • スタイリング剤
  • 食器用洗剤
  • 掃除用洗剤
  • 消臭剤、抗菌剤
  • 殺虫剤、防虫スプレー
  • 蚊取り線香
  • 除草剤、農薬
  • タバコ
  • 線香
  • 消毒用エタノール
  • 合成香料
  • 芳香剤
  • 印刷物(インク)
  • 接着剤
  • 塗料

個人差はあれど、何千種類もある化学物質を人体で受け止められる量には限りがあります。

一度に取り込む量は目に見えないほどの微量でも蓄積されれば、どんな健康な人でも中毒になり、いずれは限界をむかえることに…。

そして、ある日突然かすかな化学物質でも体調を崩すようになってしまうんです。

 

ここで気になるのが「あれ?無香料でもダメなの?」ということ。

先ほどの香害は合成香料(人工香料)だけが原因でしたが、こちらは無香料に限った話ではないようです。

一体どういうことなのでしょうか。

香害と化学物質過敏症の違いって?

化学物質過敏症と香害の違いは、その症状の原因が合成香料に限らないこと。人によって原因となる化学物質は異なり、1種類の人もいれば数種類にわたる人もいます。

香害

  • 症状の原因は合成香料(化学物質からなる人工的な香料)
  • 無香料製品は使えるものもある

化学物質過敏症

  • 症状の原因は化学物質(どの化学物質が原因か特定困難)
  • 無香料製品も使えないものが多い

香害と違い、化学物質過敏症は合成香料含む複数の要因で体調を崩す人が多いです。建材や家具家電、上下水道に新車、その他多くの日用品…。

「香害は化学物質過敏症の1つ」と言われる理由は、ここにあります。

『最初は合成香料だけが辛かったのに、どんどんダメなものが増えていく。』

香害から始まった化学物質に対する症状は徐々に進行し、化学物質過敏症になることはけして珍しくないようです。

原因物質を突き止めたくても、何千種類とある化学物質は無差別にアタリをつけて検査することもできません。

自分の体が耐えられない化学物質の名前を、全て明確に把握している人はごく稀でしょう。

 

「実は自分も香害が辛いときあるんだよね…でも、知るのも変えるのも面倒だから何もしないでおこう」

もし、今あなたがこう思っているなら要注意。見て見ぬふりから生まれるリスクは、あなたが思うより遙かに重いものかもしれませんよ。

化学物質過敏症の症状

香害や化学物質過敏症の症状はとにかく幅が広く、人によってその症状の種類や程度はさまざまです。

化学物質過敏症の症状

軽症の場合には、体の疲れや風邪、また女性であれば、更年期障害などとの鑑別が難しい場合が多くあります。

自律神経失調症や心身症などを疑う前に、患者自身もひょっとしたら化学物質過敏症かもしれないと疑うことや、医療関係者もCSの可能性を念頭に置いて診療することが早期発見に重要です。

自律神経症状

発汗異常、手足の冷え、疲れやすい、めまい、ふらつき、振戦

神経・精神症状

不眠などの睡眠障害、不安感、うつ状態、頭痛、思考力低下、記憶力低下、集中力低下、意欲の低下、易怒性、興奮性、攻撃性。落ち着きがない。運動機能障害、四肢末端の知覚障害、関節痛、筋肉痛、筋力低下、起立性調節障害

気道症状

のどの痛み、鼻の痛み、気道の乾燥感、気道の閉塞感、風邪をひきやすい、呼吸困難

消化器症状

下痢、特に便秘、悪心、嘔吐、腹痛、食欲不振、過食

感覚器症状

目の刺激感、羞明(まぶしい)、目の疲れ、ピントが合わない、視力低下、鼻の刺激感、匂いに敏感になる、味覚異常、音に敏感になる、鼻血、皮下出血

循環器症状

動悸(心悸亢進)、不整脈、胸部痛、胸壁痛、高血圧

免疫症状

皮膚炎、蕁麻疹、喘息、自己免疫疾患、鼻炎、花粉症、発熱、リンパ節腫張

泌尿生殖器・婦人疾患

生理不順、不正性器出血、月経前困難症、頻尿、乏尿、排尿困難、尿失禁、膀胱炎

出典:ふくずみアレルギー科

原因物質ごとに種類も重さも違う症状に見舞われるので、その都度すべてを薬で対応するのは不可能に近いでしょう。

症状が一度に複数出ないとも限らず、外出先で自力で動けなくなったり、昏倒してしまうことも。

症状が出たらとにかくその場から離れ、療養するほかないのが現状です。

 

しかし、こんな症状を抱えながらも、生きるために自分が使えるものを探さなければいけません。先述したとおり、自分がさけるべき化学物質を全てわかっている人は稀。

ほとんどの人は自分の体を実験台に、ひたすらトライ&エラーを繰り返すことになります。

天然を売りにする商品を選んだはずが、製造工程で有機溶剤を使われていてNG。スーパーで買った食材に、他のお客さんや店員から洗剤や柔軟剤が移っていてNG。

その度に体を痛めつけながら、それでも生きるために自ら取り込んで確かめる…当然症状は悪化の一途をたどるでしょう。

 

化学物質過敏症は精神疾患ではありません。しかし、生きづらさを軽く飛び越えた過酷さ故に、精神が病んでいるように見える人もいるかもしれませんね。

香害の被害者にも加害者にもならないために

手をつないで街路をすすむ家族の姿無意識下で体内に蓄積された化学物質は、ある日突然前触れなく器からあふれだし、その人や周囲の人生を大きく狂わせてしまう。

この記事を読んだ人には、見て見ぬ振りでごまかせない現実の一端が少なからず伝わったのではないでしょうか。

 

先述のとおり、香害や化学物質過敏症は誰にでも発症しうるもの。他人事のままにしていては、自分や家族が被害者にも加害者にもなる可能性をどんどん高めてしまいます。

そうならないために、これから私たちができることはあるのでしょうか。

自分や家族のためにできる3つのこと

怖いことを言いますが、現代では「常に微量の化学物質を取り込む環境」を自ら構築してしまっている人がほとんどです。

かといって、いきなり今の生活から化学物質をゼロに!って現実的じゃないですよね。逐一あれもこれもと神経質になっては、あっという間に疲れてしまいます。

 

普段通りに生活しても化学物質を取り込みにくくなる。そんな環境づくりから始めてみましょう。

そのために、今日からできる3つのことがこちら。

今日から始めたい3つの行動

  • 今までの「日用品」を見直してみる
  • これからの買い物で「成分」をチェックしてみる
  • 「地肌に近いもの」から化学物質を取り除いてみる

1つ目は、今使っている「日用品」の見直しです。

CMで頻繁で見かける商品は化学物質から成るものが多く、使えば使っただけ化学物質を体に取り込むリスクを上げることになります。

一度の量は本当に微量でも、回数を重ねれば同じこと。香害や化学物質過敏症にならないためには、ここを減らしていくことが重要なんです。

でも、化学物質を取り込まずにすむ日用品って?どう選べばいいの?

 

この答えの1つとして、私は「手荒れしにくい日用品を選ぶ」方法をオススメします。

手指は、生活上あらゆる場所に触れる機会があるパーツです。それゆえに常に刺激が多く、頻繁に荒れやすいパーツでもあります。

特に、化学物質メインの日用品は皮膚への刺激が強く、手荒れを気にするならお世辞にもオススメできないもの。

この機会に、手荒れ改善も兼ねた日用品の見直しを実践しちゃいましょう。

香害や化学物質過敏症の原因が日用品にある場合、この方法で体調が改善することも考えられます。一番シンプルな方法なので、まずはここから試してみるとよいでしょう。

 

2つ目は、誰でも普段の買い物で簡単にできる「成分」チェックです。

私たちが普段購入する日用品には、家庭用品品質表示法に基づいた表記が義務付けられているものがあります。

家庭用品品質表示法に基づく表示

わたしたちの身のまわりには、多種多様な商品が豊富に出回っています。多くの商品の中から、自分の望むものを適切に選択して購入し、利用するためには、正しい十分な情報(表示)が必要です。
家庭用品品質表示法は、消費者が日常使用する家庭用品を対象に、事業者が表示すべき事項や表示方法を定め、家庭用品について消費者が適切な情報提供を受けることができるように、制定されています。

出典:東京くらしWEB

ティッシュの枚数やお皿の耐熱温度など、基本情報のほか使用上の注意にかかわるものまで細かい表記が定められているんですね。

その中で、私たちが特に気にしたいポイントが「成分」。ここを見る習慣をつけることで、自分の体に影響を及ぼす可能性の高い商品なのか、判別することができるんです。

 

でも、成分名ってカタカナばかりでパッと見ても全然わからないですよね。

その成分が危険かどうか調べるのも大変だし、いちいち覚えてられないし、一つ一つチェックする時間もありません。

そこで、一目でわかるらくらくシンプルな見分け方を教えちゃいます。

それは「成分に『香料』がなく、『無添加』な商品を選ぶ」こと。

 

各種洗剤やシャンプーなどに使われている香料は、コストの関係上そのほとんどが合成香料です。

化学物質から成る合成香料は皮膚障害の原因になる恐れがあるとして、1980年に薬事法に基づきその表示が義務付けられました。

現在は香料に限らず全ての成分表示が義務付けられています。しかし、何十種類もの化学物質から成る「香料」の内訳については、その開示を各企業に委ねられているのが現状です。

香害はこの合成香料がトリガーになってしまうので、無香料を選んでおくのが無難ですね。

無香料と無香性の違い

たまに「無香性」表記を見かけますが、これは「無香料」とは全くの別物。

誤って選ばないよう、注意しましょう。

無香料

香料が使われていない

無香性

香料が使われているが、別の成分でその香りを感じにくくしている

あわせて、パッケージに「無添加」の表記がある商品を選ぶとよいでしょう。

無添加を売りにする商品は、そのほとんどが「何が無添加なのか?」をパッケージに明記して販売しています。

「無添加」で気にしたいパッケージ表記例

  • (石油系)合成界面活性剤不使用
  • 合成香料不使用
  • 合成着色料不使用
  • 鉱物油不使用
  • 紫外線吸収剤不使用
  • 蛍光剤不使用
  • 漂白剤不使用
  • ノンケミカル
  • ノンパラベン
  • ノンシリコン

ここで重要なのは「何が無添加なのか?」をパッと見でいいので確認すること。

『〇〇と△△だけ無添加で、あとは全部はいってる』なんて商品も、残念ながら棚には並んでいます。

もし迷うようであれば、最低限「合成界面活性剤と合成香料が不使用」のものを選んでおくとよいでしょう。

 

3つ目は、「地肌に近いもの」から化学物質を減らすこと。

自分自身の体に近い範囲に化学物質を発するものがあれば、当然化学物質を取り込む量も自然と多くなります。その時間が長かったり、回数が多ければなおのこと。

外出先では難しいですが、自宅にあり、かつ頻繁に体に近づける(触れる)ものから化学物質を減らすことはできるはずです。

地肌に近づける(触れる)ことが多いもの

  • 衣類全般
  • タオル
  • 各種洗剤
  • シャンプー、リンス
  • ボディソープ
  • ハンドソープ
  • ティッシュ、トイレットペーパー

このうち、日用品に関してはこれまでのお話したとおりです。なので、今回気にするべきは「衣類」と「タオル」の2点。つまり、キーポイントは「洗濯」なんです。

 

洗濯するとき、ドラッグストアに大量に並ぶ合成洗剤や柔軟剤を使っている人は多いと思います。

でもこの合成洗剤、実は洗濯後の衣類に必ず洗剤が残留しているってご存じでしたか?

洗剤の量を間違えたわけではなく、現代の洗濯機でも繊維に染みこむ合成洗剤を100%落とすことは難しいからなんです。

「洗濯による洗剤残留とその移染」1983年(群馬大学教育学部家政学研究室堀内雅子氏)
ここでは「すすぎを行っても洗剤の残留は免れないものであるし、移染も高率で起こることから考えて、もし合成洗剤を使用するならすすぎを充分に行うべきであるが、肌の弱い乳幼児のいる家庭ではできることなら石けんを使用した方がよいと考えた」と結論づけています。

出典:石鹸百科 「すすぎ1回」はホントに大丈夫?

合成洗剤自体の改良や1回の使用量の減少によって年々残留量は減っていると考えられますが、それでもゼロではありません。

目に見えないほどの残留物…まさに「微量の化学物質」です。さらに昨今流行りの『すすぎ1回』では、なお残留物の量は増えていると考えられます。

また、柔軟剤にいたっては意図的に化学物質を衣類に残しているわけです。柔軟剤が投入されるのは、最後のすすぎ水ですからね。

衣類に残留した合成洗剤や柔軟剤はわずかな衝撃(風や振動、気温や湿度の上昇等)で空中へ浮遊し、目や鼻から体に入りこみます。

これを(お風呂の時間を除いた)24時間365日取り込んでいるのかと思うと…ちょっとゾッとしてしまいますね。

 

香害や化学物質過敏症にならないためにも「ただ服を着るだけで化学物質を体に取り込み続ける」環境は全力でさけたいところ。

今まで合成洗剤や柔軟剤で洗濯してしまった衣類から、残留した成分をできるだけ落としてみましょう。

合成洗剤や柔軟剤を衣類から落とす方法については、こちらに詳細をまとめています。すべて私自身が実践してそれなりの効果をえられた方法だけ書いたので、参考にしてください。

あわせて、これからの洗濯で使う洗剤も見直しちゃいましょう。

日常生活から、可能な限り化学物質を除いた私が愛用する洗濯洗剤を1つご紹介しておきます。

人体に害がなく、汎用性の高さがお気に入り。あと、とにかく1回の費用が安い!これのおかげで、日用品にかかるお金がリアルに半分以下になりました。家計に大助かりです♪

使い方の詳細や実際に使ってみた感想もまとめてあるので、よかったら読んでみてくださいね。

見知らぬ誰かのためにできるたった1つのこと

ここまでの「自分や家族のためにできる3つのこと」は、実はそのまま見知らぬ誰かの健康や人生を守ることにつながっています。

これだけでも、すでに香害や化学物質過敏症で苦しむ人の助けになっているんです。

 

でも、もし自分のための行動をした後に「誰かのための余裕」が残っているなら…たった1つ、これを実践してみてください。

見知らぬ誰かのためにできるたった1つのこと

  • 香害や化学物質過敏症への理解をすすめてみる

ここまでのお話で香害や化学物質過敏症がいかに周囲に誤解されやすく、また理解されにくいものなのか、伝わったと思います。

ただ自分の都合を優先するだけで加害者になってしまう恐ろしさや、明日はわが身だということも。

だから、たまに、本当に余裕のある時でかまいません。香害や化学物質過敏症について調べてみたり、家族や友人との話題の1つに加えてみてください。

 

個人的な考えではありますが、今香害や化学物質過敏症に必要なのは「正しい情報の共有」だと思っています。

とにかく知名度の低いマイナーな難病ですから、知ってもらうことが大切な一歩になるんです。

 

治療法がなくても、治療薬がなくても、完治ではなく寛解を目指すことになるとしても。

ただ「知る」ことが、見知らぬ誰かの救いになります。そのことを、どうか心に留めてもらえたら幸いです。

まとめ|自分のために、家族や大切な人のために

笑顔がまぶしい四人家族ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

ある日突然、なんの前触れもなく人生が大きく変わってしまう…香害や化学物質過敏症は、けして他人事ではないんです。

見知らぬ誰かのために?いいえ、まずは自分や家族、大切な人を守るために。

初めの一歩、一緒に踏み出してみませんか。