部屋探し

どの街で部屋探しする?意外と知らない住む場所の決め方3選

皆さんは部屋探しをする時、住む場所をどうやって決めていますか?

勤務先や学校の近くがいい、商業ビルや居酒屋は欠かせない、周りに自然の多い環境…と人によって重視したいポイントはさまざまですよね。

でもどんな人にも共通するのは「住みやすさ」だと思います。

どれだけ会社に近くても、駅前で酔っ払いに絡まれたり、深夜に学生さんの騒ぎ声が延々と響き渡る街は住みづらいです。治安の面でも心配になりますよね。

また、街の人気度や交通の利便性によって家賃相場はかなり変わります。「節約したいから」「固定費だから」と安直に家賃の安い地域を選ぶのはおすすめできません。

なぜなら、安く住める街があなたにとっての「理想」に近いとは限らないからです。

そこで、あなたが住みやすさを感じる街を見つけるために役立つ3つの方法をまとめてみました。

・自分の生活に合った路線、駅

・街並みにみえる治安の良し悪し

・災害リスクはできるだけ低く

住む場所の決め方がわからない人、今の住居や街にしっくりこない人、必見です。

自分の生活に合う路線・駅は?|気になる駅のここを調べよう

遠くまで見える駅のホーム生活の要の一つに、あなたの住居から一番近い駅(最寄り駅)があります。

 

部屋探しをする時に路線や駅を選んで検索すること、誰しも一度はありますよね。その時、あなたはどんな基準で駅を選びましたか?

仮に勤務先や通学先へ片道1時間以内で絞ったとしても、東西南北に走る路線から選べる駅の数は想像以上だったのではないでしょうか。

この中から自分の生活に合う駅を見つけるのは、なかなか骨が折れると思います。

 

そこで、駅を選ぶ時に気にするべきポイントをピックアップしてみました。

今あなたが気になっている駅が、自分の生活スタイルに合うか確かめてみましょう。

交通アクセスの良さ

単純にアクセスの良さを重視するなら、路線を複数持つ駅周辺に住めばOKです。

都内で最も利用者の多い新宿駅はなんと11路線。ここを最寄り駅にしたら、どこにでも行けちゃいますね。

しかし、主要駅周辺は家賃が高騰する傾向にあります。また、駅利用者や居酒屋の多さから夜遅くまで広範囲にわたってにぎやかなため、常に騒音リスクも。

スーパーやドラッグストアも観光客向けの品揃えで、お得な店を探すのが難しいでしょう。

 

そこで、私のおすすめは主要駅から乗換1回、乗車時間20~30分ほど、路線は1つだけの駅です。

0~20分程度だと主要駅につられて家賃相場もまだ高いですが、これぐらい遠ざかるとぐっと検討しやすくなります。

また、電車でもバスでも、乗換1回までならそう苦にはなりません。乗換線路が同じホームの反対側なら、なおベストです。

 

主要駅へ1本で行けるような人気路線をあえて外すことで、理想の環境へ1歩近づけますよ。

乗換の有無にかかわらず、毎日頻繁に遅延するような路線はなかなかのストレスです。

引っ越してから後悔しないよう、路線の遅延率など事前に確認しておきましょう。

駅の周辺環境

毎日利用する駅ですから「買い物しやすいお店がどれくらいあるか」も重要です。

スーパーやドラッグストアが駅の近くにあると日用品や食料が手に入りやすくて、とても便利ですよね。

生活必需品に限らず、自分が駅近くにあったらいいな…と思う施設をピックアップして調べていきましょう。

たとえば、「パン屋さんが近所にあると朝や昼にさっと買えていいな」といった感じです。

 

また、駅近くの買い物といえば駅ビルもはずせません。

駅ビルとは駅に直結する商業施設のことで、その規模は駅によってさまざまです。

生活必需品を揃えるお店やカフェが立ち並び、終電にあわせて遅くまで営業しています。帰宅が遅くなりがちな人にとって、とてもありがたい存在です。

そして、その周辺地域には遅くまで営業する居酒屋やお弁当屋さんが集まります。つまり、駅ビル周辺は遅くまで明るく人通りが多いです。

女性の一人暮らしであれば、安心して暮らせるポイントの1つになりますね。

 

最後に、病院はぜひチェックしておきたいところです。

駅近くの病院は最終受付時間を遅めにしているところが多く、急いで帰れば意外と間に合います。

内科・耳鼻咽喉科・歯科あたりがあるとすごく便利ですよ。

街並みを観察してみよう|治安の良し悪しはここに出る

街の風景住む街の治安の良さは、誰もが気にするところですよね。女性の一人暮らしならなおさらです。

新たな環境での暮らしを安心して楽しむためにも、事前の調査は欠かせません。

 

部屋探しで住みたい地域の候補がある程度そろったら、さっそく現地に足を運んで一回りしてみましょう。

駅から始まり、商店街や繁華街を通って、一番近い大きめの公園まで歩いてみるといいですね。

そして、気になるところがあったらメモをしておきます。あとで住む場所を選ぶための判断材料にしましょう。

 

参考として、私自身があちこち街を見て回った時に取ったメモがこんな感じです。

治安の悪さを感じた点

・道端にビニールやたばこのゴミがよく落ちている

・パトカーのサイレンが頻繁に聞こえる

・落書きされたシャッターや壁が多い

・違法駐車が多い

・「痴漢やスリに注意」等の看板がある

・コンビニや居酒屋の前でしゃがんでたむろする集団

治安の良さを感じた点

・道の木々や花の手入れがされている

・夜間でも比較的人目が多い

・街灯が多い

・見通しのよい街並み

・犬の散歩やジョギングする人をよく見かける

・電柱や外壁がきれい(貼り紙などがない)

実際に街を歩いてみたときに(遠地ならストリートビューでも)、事件や事故を知らせる看板が目に付く街は注意が必要です。

「空き巣に注意!」などの看板は、注意喚起が必要なほど空き巣がでやすい街ということ。悪い人間がつけこみやすい街の雰囲気や造りがあるのかもしれません。

 

また、歩道や車道などの道端は、治安の良し悪しが顕著にでる場所の1つです。

道端がゴミだらけだったり、自転車が何台も放置されていたり…なんとなく嫌だなと感じたら、その勘は信じて正解でしょう。

逆に、歩道の花や木々がきれいだったり、街全体の見通しがよい(死角がすくない)なら、それは街のあちこちに人目が行き届いているということです。

安心して住める材料の1つになりますね。

 

治安は数字ではっきり表せるものではありません。大きい道から1本裏にそれただけで空き巣や窃盗率があがることもあります。

直接足を運んだり、現地の不動産屋さんに話を聞いて、街の様子をしっかり把握しておきましょう。

ハザードマップって?|住む場所の災害リスクを知っておこう

大きな河川と森を俯瞰している一度住み始めたら、大抵の人は長く住み続けたいはず。

そこで調べておきたいのが、「住む場所の災害リスクについて」です。

日本は外国に比べて自然災害が多い国。代表的な地震のほかに台風や長雨による水害が各地で発生し、生活に影響を及ぼしているのはご存じかと思います。

自然災害はいつどこで起きるか予想できません。どれだけ準備して住んだとしても、被害を完全に避けることは難しいでしょう。

 

でも、自分が住む場所の災害リスクを知ることで危険性の高い立地を避けることは可能です。

では、その土地の災害リスクを事前に把握しておくにはどうしたらよいのか?

そこで役に立つのが、ハザードマップです。

ハザードマップで気になる場所を確認してみよう

そもそも、ハザードマップとはなんなのでしょうか。

「ハザードマップ」とは、一般的に「自然災害による被害の軽減や防災対策に使用する目的で、被災想定区域や避難場所・避難経路などの防災関係施設の位置などを表示した地図」とされています。防災マップ、被害予測図、被害想定図、アボイド(回避)マップ、リスクマップなどと呼ばれているものもあります。

【出典:国土交通省国土地理院ウェブサイト

ざっくりまとめると「災害が起きた時、該当の地域で予測される被害度・危険度や災害時の避難場所などをまとめた地図」なんですね。

各市区町村ごとに作成されていて、インターネットから全国のハザードマップが確認できるようになっています。

各自治体の窓口でも紙媒体のハザードマップを配布しているので、立ち寄った時にもらっておきましょう。

私は防災リュックに常に新しい地図を1部いれるようにしています。

 

ハザードマップは、災害の種類によって洪水・内水・ため池・高潮・津波・土砂災害・火山などに分かれています。

そのうち、最も多く作成されているのが洪水です。河川が氾濫した場合を想定し、その時に予測できる浸水想定区域が記されています。

地図の詳細な確認は住み始めてからでOKですが、部屋探しの段階で次の点は調べておくとよいでしょう。

 

【洪水】

・住居とその周辺~駅までの浸水深

・住居から一番近い避難所

 

【土砂災害】

・住居とその周辺~駅までの土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域

・住居から一番近い避難所と二番目に近い避難所

 

【津波・高潮】

・気になる場所の海抜高(通常時の海の水面との差)

・浸水想定区域

・家から一番近い津波一時退避場所

・広域避難場所

 

書き出すと多く感じるかもしれませんが、実際に地図を広げてみるとすぐどこにあるかわかります。

 

現地を見て回るついでに、街中に「津波一時退避場所」や「広域避難場所」を知らせる看板があるか探してみましょう。

場所がわかったら、後で地図と照らし合わせておくといいですね。

ハザードマップは、国や地方公共団体が過去のデータや高度な予測技術を駆使して作成されています。しかし、あくまでも予測です。

これで確認したからと言って絶対の安全を保証できるものではありません。また、地図上でリスクゼロとなっていても被災しない確証もありません。

それでも、ハザードマップを確認して防災意識を高めておくことがいつかの自分を助けるでしょう。

備えあれば憂いなし、ですね。

建物自体にひそむ災害リスク

街の災害リスクは、建物によってもかなり違います。駅前や道だけでなく、建物自体をよく観察しておくことが大切です。

気になる物件の前に着いたら、次の点も必ず確認しておきましょう。

1階~2階部分が道の高さより低くないか

物件によっては、道の高さより住居床の方が低いことがありますよね。

外から家の中が見えづらいなどの利点もありますが、防災の面ではあまりオススメできません。

台風や長雨など短時間に大量の雨が降ると、下水道で処理しきれなくなった水が道にあふれだします。道路が冠水してしまうんですね。

道路にたまった水は、瞬く間に今の道より低いところへ流れ込むでしょう。

この段階になったら、道路より低いくぼんだ土地はすでに浸水している可能性が高いです。

災害時に絶対避難できる自信があるならとめませんが、少しでも不安ならその物件は避けた方が無難でしょう。

避難経路が障害物でふさがっていないか

これは意外とよく見る光景かもしれません。

避難経路である階段の出口に自転車やバイクが置かれていたり、清掃道具置き場になっていたり…。

「置き場がないから仕方ないよね」「外にある方がすぐ使えるし」

いいえ、これらはれっきとしたNG行為なんです。

 

マンションやアパートなど集合住宅において、避難経路に自転車や私物を置くことは一切禁止されています。火事や地震など緊急避難の妨げになるためです。

避難経路に該当する外階段・内階段・ベランダ・共用廊下に私物をおくこと自体がNGなんですね。

二方向への避難経路の確保はについては、消防庁告示第3号で明示されています。一度目を通しておくのがオススメです。

この部分を管理していない物件は、ただ住むだけで身の危険度があがります。

水害や地震、火災など被災した時、避難経路が確保されているかどうかは本当に重要なんです。

 

もし見に行った物件の避難経路が確保されていないと感じたら、さっと見切りをつけて次を探しましょう。

さいごに|部屋探しをするときは周辺環境も見て回ろう

美しい花と河川以上、住む場所を決める時のおすすめポイント3選でした。

私が最初に住む場所を探していた時、決め手になったのは街の見通しの良さと駅前の程よいにぎやかさ、それから歩道の手入れが行き届いていたことでした。

私の希望は、街全体の雰囲気が「元気!!」というより「おだやか」だったので(笑)

自然と治安の良さを重視したんですね。

すべてにおいて「理想」の街を見つけることは難しいですが、雰囲気が自分に合えば長く住み続けられます。

この記事を参考に、ぜひ自分が住みやすい街を見つけてください。