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非常食だけじゃない!今日から始めるローリングストック法【リスト付】

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地震に台風、豪雨や火災…いつか起こりうる「もしも」のために、私たちの生活には備えが欠かせません。

そのために用意した非常用のさまざまな備蓄、定期的に見直していますか?

 

非常用の備蓄は(当然ですが)非常時に機能しなければ全く意味がありません。せっかく準備したのに、肝心なときに使えないのは悲しすぎますよね。

しかし、こんな悩みを抱える人が多いのもまた事実。

・一度揃えた安心感や生活の忙しさから〇年放置

・非常時に想定通りに使えるか不安

・家族の年齢によって必要な備えが違って戸惑う

この悩みを解消すべく、近年ではいつものくらしの一部としてできる防災対策が推奨されるようになりました。

それが「ローリングストック法」です。

・家庭でできる2つの「備え」とは?メリット・デメリットをまとめました

・今日から始めよう!3つのローリングストック【リスト付】

備えを「いつものこと」にしたい人は、ぜひ読んでみてくださいね。

家庭でできる2つの「備え」とは?メリット・デメリットをまとめてみました

梅干しやオレンジの保存食そもそも何故「もしものために備える」のでしょうか?

答えは、非常時でも日常に近い生活を送るため。この非常時といわれる時間、実は結構長いんです。

・災害から避難している時間

・災害後から元の生活に戻るまでの時間

非常時に強制される普段と違う衣食住の環境は、ほとんどの人にとって相当強いストレスになるはず。

そんなとき、たとえ一部分でも「普段と同じ生活を送れる」ことは身体・精神の両面にとって大きな支えになるんです。

非常時に非常時の準備はできませんから、普段と変わらない今のうちに準備しておく必要があるんですね。

 

では、具体的にどう備えておけばよいのでしょうか。

一般家庭で実践しやすい方法として、次の2つがあげられます。

・災害専用の在庫を長期保管・管理する

・ローリングストック法を活用する

それぞれの特長を比較しやすいよう、メリット・デメリットをまとめてみました。

順番に見ていきましょう。

災害のための在庫とは?家族共有の「備え」を用意しよう

災害対応専用の備蓄を準備しておき、非常時に一気に放出する

一般家庭に限らず、各自治体や学校・職場などでも長年実践されてきた方法です。

いわゆる「防災備蓄品」をあらかじめ準備しておくこの方法には、こんなメリットがあります。

メリット

  • まとまった量を一括で準備できる
  • 持ち出し用など使用場所別に準備できる
  • 家族で防災について話すきっかけになる

あらかじめ備蓄品の量・種目や保管場所について、家族で相談できることは大きな強みですね。被災状況を想像し、腰を据えて具体的な対策を考える良いきっかけになります。

あわせて、アレルギーや持病がある方の対応も考慮しておくと安心です。

また、非常食や日用品とは別に、普段使わないこんなものも保管しておけます。

・避難時に持ち出す防災リュック

・給水タンクや毛布などかさばるもの

・ラジオや懐中電灯など電化製品

まとまった量を長期間置くにはその場所の確保を意識して行動しないと、意外と用意できないものです。

生活スペースや避難経路の邪魔にならず、非常時にさっと取りにいける場所が理想的。事前に相談しておけるメリットを最大限に活かし、細部まで話を決めておきましょう。

非常食と長期保存食の違いって?

最近、非常食のほかに「保存食」もよく見かけますよね。この2つ、似ているようで実は明確な違いがあります。

非常食保存食
・ライフラインなしで食べられる

・常温保存・食事可能な加工食品

・災害等食料困難時に特化している

・保存状態によってはライフラインが必要

・特別な技術なしで常温長期保存が可能

・昔から続く日常の知恵から生まれた食品

非常食は、電気・ガス・水道が停止した状況を想定してつくられた食品です。

乾パンや缶詰・レトルト食品など特別な加工がされていて、常温のままでも食べることができます。

 

一方、保存食は(災害に限らず)長期間の備蓄や貯蔵に適した形に、食材を防腐処理・加工処理した食品です。

切り干し大根や鰹節、お漬物や甘辛煮など一般家庭でもよく見かけますよね。

 

保存食はおよそ数か月程度で、非常食ほど日持ちしません。しかし、日常で繰り返し用意できれば立派な防災対策になります。

非常食だけに限定せず、普段から保存食をつくる習慣をつけてみると良いですね。

私たちの生活に浸透するこの方法ですが、度重なる災害にこんなデメリットも見えてきました。

デメリット

  • 期限管理など品質面の維持が手間
  • 慣れない食料がストレスに
  • 家族形態の変化に対応しづらい

準備した防災備蓄品は、もちろん定期的な管理が必要です。いざ非常時に開けたら腐っていた、使えなかった…では意味がないですからね。最低限、こんな作業が必要になります。

・備蓄品の期限や状態をチェック

・期限ギリギリのものは取り出す

・取り出した分は新しく用意して補充

・期限切れ分は食べる、廃棄など処分

・期限のないものは劣化していないかチェック

結構やること多いですよね。家族の人数に比例して、管理する量も自然と増えます。

非常食の期限は一般的に3~5年程度。もちろん食品ごとに違うため、個別管理しなければいけません。

保管する環境によっては、毛布や乾電池などの劣化にも気を付けたいところです。

ちょっと腰の重くなる話ですが、こんな工夫で管理の負担は軽減できます。

・備蓄品の期限をリストにして貼っておく

・総チェックは年1回

・夏場、冬場の気温や湿度対策をしておく

ところで、非常食って実際に食べたことがありますか?

初めて食べた人は慣れない味や形状に、少し食べにくさを感じるのではないでしょうか。

 

最近の非常食は味・食感ともに改良されているものの、普段の食事とはやはり違います。

非常時で緊張するなか、大人が食べにくいと感じるものをまだ小さな子供が口にできるのかは少々疑問です。

かといって、子供の成長にあわせて非常食を入れ替えるのは手間もコストも物量も増えてかなりの負担に…。

 

ただ暮らすだけでも、必要なものは変わるもの。

いつ来るかもしれない非常時に、いつもの生活を再現するための方法が今推奨されはじめているんです。

日常の延長でできる!ローリングストック法とは

日常で使う食料や日用品を多めにストックし、非常時に「いつもの」生活ができるようにする

ローリングストック法は、「いつも」を非常時に再現するための画期的な方法です。

その方法は、いたって簡単。

・普段から多めに買っておく(保管)

・期限が古いものから使う(消費)

・使った分だけ買い足す(補充)

あらかじめ多めにストックしておく→使った分だけ補充、を日常で繰り返すだけ。

特別な備蓄も管理する手間もいらず、誰でも簡単に始められます。

 

そんなローリングストック法ですが、どんなメリットがあるのでしょうか。

メリット

  • ライフスタイルの変化にあわせやすい
  • ストック箇所を分散できる
  • 食べなれた食料から安心感をえられる
  • 期限切れを心配しなくてよい

毎日使うものを非常用と兼用するため、防災用備蓄をこまめに入れ替える必要がありません。消費期限も特別意識する必要はないでしょう。

使った分だけ補充するので、ストック量の不足も過剰も防げます。

在庫管理は苦手な方には、まさにうってつけの方法ですね。

また、非常時では普段から食べなれた食料がストレス緩和に大きく貢献します。

必要な食事や日用品が短期間で変わりやすい子供のいる家庭では、こちらの方法が手間やコストの面から実践しやすいでしょう。

 

いつもの生活を再現でき、特別な準備もいらないローリングストック法ですがこんなデメリットもあります。

デメリット

  • ストックは1週間困らない量を目安に
  • 日常で消費するものが対象
  • 栄養の偏りをさけるために種類も多めに

災害用の備蓄は、最低3日間分必要と言われています。しかしこれは小規模な災害の場合。大規模災害時には、流通が回復するのにもっと時間がかかります。

・どこのスーパーも棚が空っぽになる

・交通網の崩壊で災害支援物資がなかなか届かない

・避難所の物資には限界がある

物資が調達できない状況を考えれば、常に自宅で1週間以上すごせるストックが必要です。

ローリングストック法では、日常の備蓄=防災の備蓄。多く感じるかもしれませんが、そこは防災対策と割り切ることも必要ですね。

また、ローリングストック法は「日々消費すること」が大前提。そのため、こんな食材や日用品には向きません。

・食卓に並ぶ頻度が低い食材

・1ヶ月の間に一度も使わない日用品

期限切れになってから発掘する可能性が高いな…と少しでも思うものは、備蓄から除いてください。

カセットコンロやガスボンベなどは、非常時に温かい料理を用意するのに大変役立ちます。

でも、使わずに放置する期間が長いまま、非常時に使うのってちょっと怖いですよね。

そこで、ガスなど消費が前提の調理器具は「第1日曜日」など決めて消費するのがオススメです。使い方を再確認できる良い機会にもなりますよ。

ローリングストック法は、防災用の備蓄と比べてストックの消費サイクルが早いです。その分、ストックする食品や日用品の種類を限定する必要がありません。

非常時はとにかく物資が手に入りにくいので、普段から幅広くストックしておきましょう。

少々手間かもしれませんが、非常時に栄養の偏りをさけるために有効な手段の1つです。

ツナ缶だけでなく、トマト缶や焼き鳥缶も…と色々な組合せのレシピが増えると、非常時にとても役立ちますよ。

どちらを選べばいいの?

災害用の備蓄を長期保管する方法と、普段から多めに備蓄するローリングストック法…どちらを選べばいいのでしょうか。

 

結論からいいますと、両方とも実践するのがオススメです。

2つの方法の良いとこどりをして、防災対策をばっちり強化しちゃいましょう。

大事なポイントは、次の3つ。

・備えが非常時にちゃんと機能すること

・加齢にあわせて備蓄のアップデートを続けること

・生活に負担にならない方法で管理できること

従来の方法だけでこの3つを叶えることは難しいですが、ローリングストック法もあわせれば実現可能になるんです。

 

ここまで説明した方法に沿って、防災に必要な備蓄をそれぞれ割り振ってみました。

長期保管向きローリングストック法向き
・非常食や使い捨ての食器

・テントや毛布などかさばるもの

・懐中電灯やラジオなど電化製品

・日常で消費、補充する頻度が高い食料

・日常で消費しやすい生活用品

・1ヶ月以内には消費する衛生用品

実際に備蓄をはじめると「長期保管用のスペースが確保できない」なんて問題も出てくると思います。

そんな時は(同居人数にもよりますが)できる限りローリングストック法で管理する側にまわしてみてください。

使い捨ての食器やごみ袋は長期保管もできますが、日常で使って補充しても問題ありませんよね。

逆に、緊急用トイレや懐中電灯は頻繁に使いませんから、しっかり保管しておきましょう。

 

防災用備蓄の準備は「非常時に日常に近い生活を送ること」が目的です。適材適所にあわせて、今の生活の負担にならないよう進められるのがベストですね。

今日から始めよう!3つのローリングストック【リスト付】

色鮮やかな野菜とかご「今日からローリングストック法を実践したい!けど、なにから始めれば…」

そんな人のために、ローリングストック法に向いている備蓄が把握できるリストをまとめてみました。

 

初めての人は、リスト内の始めやすいものからでOK。いっぺんに始めると大変なので、まずは2~3品目から実践してみましょう。

すでに実践している人は、現在ローリングストックしている種目と比較してみてください。完璧に揃えたつもりで、思わぬ見落としに気づくかもしれません。

あわせて、私自身が実践して気になったポイントもまとめましたので参考にしてくださいね。

食料品・水

大規模災害の後、しばらくスーパーやコンビニは安定供給できません。普段食卓に並ぶ食料を多めにストックしておきましょう。

一例になりますが、私が普段ローリングストックしている食料です。

常温保存可
食品・水野菜
・水、お茶、コーヒー

・お米、切り餅

・乾麺(パスタ、ラーメン、うどん、そば、素麺など)

・梅干し

・イモ類、玉ねぎ

・きゅうり、茄子、ピーマン、トマト

・しょうが、にんにく

調理不要
食品調味料
・ツナ缶、鯖缶、焼き鳥缶、果物缶など缶詰

・コーンフレーク、シリアル

・醤油、塩、こしょう

・ケチャップ、マヨネーズ、ソース

・七味唐辛子、はちみつ

お湯が必要
加工食品乾物
・レトルト食品(カレー、野菜スープ、おかゆ、味噌汁など)

・インスタントラーメン

・パスタなどソース

・乾燥わかめ、乾燥ひじき

・高野豆腐、切り干し大根、しいたけ

・野菜パウダー

・粉末スープ、固形スープ

自然解凍も可赤ちゃん用品
・塩ゆで冷凍した野菜や果物

・「解凍してそのままお召し上がり下さい」表記の冷凍食品

・ベビーフード

・赤ちゃん用ミルク(粉、液体)

まず考えておきたいのが、被災時にもっとも不足しやすい「野菜」についてです。

野菜が不足すると、ミネラルや食物繊維、ビタミンを摂取する機会が激減します。

崩れた栄養バランスは心身共に影響しますから、最初は野菜周りから意識してストックすると良いでしょう。

野菜はつい冷蔵庫にいれがちですが、常温保存できるものもたくさんあります。

・泥付きでそのまま保存

・直射日光をさけて暗所に

・風通しのよい場所で

・梅雨~夏期は冷蔵庫へ

・キッチンペーパーや新聞紙に包む

・ダンボールにいれる

実際にやってみると、冷蔵庫よりもかなり日持ちします。冷蔵庫で起きやすい「野菜がどろどろに溶ける」現象もありません。

ぜひ一度試してみてくださいね。

これじゃないとダメ!というものがあれば、まずはそこから始めましょう。

ベビーフードやアレルギー対応食は災害支援物資に期待しすぎず、自分たちで準備しておく方が賢明です。

次に意外と重宝するのが「調味料」。

味のない野菜や白いおかゆには、醤油や味噌の味がかなりありがたいはずです。

普段使いの調味料を未開封の状態で1セット、予備兼備蓄として準備しておくと普段も非常時も役立ちますよ。

 

ほかにもお茶やジュース、赤ちゃん用のミルクなど飲みなれた水分は多めにストックしておきましょう。

ペットボトルや缶で常に1箱分、ストックしておくと安心です。

飲料水やお米など重く、でも買い続けるものは定期購入サービスを利用するのも一つの手です。

重たいものを運ぶ手間もなく、買い忘れも防げて一石二鳥。ストックの補充負担を減らせます。

個人的にオススメしたいのが、粉末のお茶やコーヒーをストックしておくこと。

省スペースですし、水さえあれば飲める選択肢が多いことはストレス緩和につながります。

同様に、お菓子も種類や量を多めにストックするのがオススメです。非常時には、お菓子も貴重なエネルギー源。

それが好きなお菓子であれば、なお心身を回復させてくれるでしょう。

普段からゴミの出にくい食品を選ぶよう、意識してみましょう。

・包装が紙やビニール

・簡単に圧縮できるかたち

被災後は、しばらく自治体のゴミ収集が行われません。

仮のゴミ置き場やゴミステーションが設置されるまで、ゴミは全て自己管理する必要があります。

ストックのごみ袋を節約するためにも、いつもの買い物でゴミを減らす選択をすることも立派な防災対策です。

生活用品

非常時がどれだけ酷な状況でも、私たちは生活しなければいけません。

いつもどおりに使えるのはもちろん、普段と違う使い方でも役に立つ生活用品にも注目してみました。

()内は大人2人分を想定した備蓄数です。

ラップ(10本)ゴミ袋(各サイズ50枚)
・食器やスポンジの代わりに

・防水、防臭

・傷口の保護

・防寒

・ひも代わり など

・ゴミの排出

・簡易トイレ

・お皿・手袋・おむつ・バケツ・調理器具・雨具の代わりに

・体温維持

・調理 など

カセットコンロ、カセットボンベ(8本~)乾電池(40本)
・調理、煮沸

・殺菌・洗浄 など

・明かり

・スマートフォンなど充電器

・ラジオ など

圧縮袋(大小各5枚)赤ちゃん用品
・座布団やマット代わりに

・ゴミのスペース削減に

・水濡れ防止に

・哺乳瓶

・マグ(耐熱)

・衣類(複数サイズ)

普段と違う使い方ができる2大生活用品といえば、なんといってもラップとゴミ袋です。

ラップは食器に巻いて使うことで、節約やゴミの削減につながります。素手で食事や調理せざるをえない時も、ラップ越しにつかめば安心ですね。

また、ゴミ袋は「水や雑菌を通さない」利点からさまざまな場面での活躍が可能です。

給水がきたのにバケツがない!時も、バッグやダンボールにゴミ袋を敷けばバケツ代わりになります。穴を数か所あけてかぶれば、雨や外気による体温低下の防止にも。

 

我が家ではラップは10本、ゴム袋は各サイズ50枚ずつ、常にストックしています。

被災時には大は小を兼ねることが多いので、ラップもゴミ袋も大きいサイズを中心に揃えるのがオススメ。

ゴミ袋の色は、無色透明や白のほかに黒もあるとトイレ用にも使えます。

ラップは普段使いの質の良いラップとペラペラで粘着力のないラップの両方を用意して、目的によって使い分けるとよいでしょう。

 

ちなみに、リストにある「圧縮袋」って皆さん普段使われていますか?オフシーズンのお布団や旅行の衣類のスペース削減に活躍するアレです。

一見災害となんの関係もなさそうですが、非常時にもこんな場面で役に立つんです。

・ゴミを圧縮してスペースの節約や臭気遮断に

・使えない衣類を圧縮して座布団代わりに

・膨らませた風船を圧縮してマット代わりに

・大切なものの紛失、水濡れ防止に

・備蓄用の衣類やタオルの圧縮に

圧縮袋はビニール袋よりも丈夫で、しっかり圧縮できればその強度はさらに増します。

強度の弱いものを中にいれても、封をしっかりとじれば人が上に寝転んでも全然平気なんです。

避難所や自宅の固い床に直接すわるよりも、簡易座布団やマットがあれば体への負担もだいぶ違います。

 

また、収集再開前のゴミや備蓄用の衣類が居住スペースを圧迫しないよう、圧縮しておくと普段も非常時も便利ですよ。

圧縮袋は、次のポイントを重視して選ぶのがオススメです。

・手で空気を抜いて圧縮できるタイプを選ぶ

・衣類用や布団用など幅広くサイズをそろえる

ライフラインのうち、電気はもっとも早く6日程度で復旧すると言われています。復旧前でも使えるタイプの圧縮袋を多めに用意しておくといいですね。

衛生用品

被災時に思わぬ病気やけがを防ぐためにも、清潔さは維持したい。

でも、それは被災時だからこそ難しいですよね。

 

そこで、被災環境でも出来る限り衛生面を保つために必要なものを中心にリストアップしてみました。

生活全般洗濯、掃除、身の回り用
・トイレットペーパー

・ティッシュ

・市販薬、処方薬

・救急箱

・石けん(粉、固形)

・歯ブラシ

・歯みがき粉(主成分:石けん)

・汗拭きシート、馬油

女性のみ赤ちゃん用品
・生理用品・おむつ、お尻拭き

・母乳パッド

汎用性の高いトイレットペーパーやティッシュは、常に多めにストックしましょう。

目安は人数分×7日分。同居人数にもよりますが、常に1パックをストックできると安心です。

保管スペースに余裕があるなら、キッチンペーパーやウェットティッシュも用意しておけるといいですね。

また、夏場は汗拭きシート、冬場は全身保湿できる馬油があると肌の保護に役立ちます。

 

生理用品は同じ女性でも必要数が全然ちがいますから、自分の体にあった2ヶ月分を見ておくことが大切です。

このほかにも、持病にかかわる薬やアレルギー対策品など「これがないとまずい」モノは特に意識しておきましょう。

防災備蓄と兼用する衛生用品は、必ず無香料のものを選びましょう。

 

被災時に臭いがきになるからとつい香りモノを使いたくなりますが、これは完全に逆効果。

臭いは臭いでごまかせず、むしろ臭いが混ざりあって地獄のように臭い状態になってしまいます。

また、緊張状態のなかで使った香りは、生活が元に戻ってから被災時の光景や恐怖がフラッシュバックする引き金になることも。

 

香り付き製品は皮膚のかぶれや体調不良の原因にもなりますから、普段使う日用品としても無香料製品がオススメです。

また、被災時はいつも通りのお風呂に入ることがまずできません。

上下水道が復活したとしても風呂場が使える保証はなく、自衛隊がお風呂を用意するにも時間が必要でしょう。

そこで、身体の衛生面を保つためにストックしておきたいのが石けんです。

 

石けんは肌にやさしく、大人からこどもまで安心してつかえる衛生用品の代表格。粉・液体・固形とありますが、保管しやすい粉と固形の2種類がオススメです。

石けんを防災対策にも取り入れることで、こんなメリットがあります。

・洗たく、食器洗い、体の洗浄、掃除など幅広く使える

・洗浄力が高い

・消臭力も高い

・少量の水でするっと洗い流せる

・肌にやさしい

・感染予防に役立つ

石けんさえあれば、シャンプーやトリートメント、洗濯洗剤、掃除用洗剤など何種類もストックする手間がなくなります。

体にやさしいので肌荒れの心配もなく、感染予防にも効果的。

石けんには保湿や消臭に特化したものもあるので、今のうちに自分にあった石けんを見つけておくのもいいですね。

日常と非日常で日用品を兼用するローリングストックにおいては、化学物質主成分の製品は適しません。

これらを使う際に、どうしても大量の水を必要とするからです。

水を節約したいからと十分に流さずに皮膚や食器に残れば、体調不良の元になる可能性も。

非常時の生活も考えて、今のうちに日用品を見直すことも大切です。

普段の生活であまり石けんを使わない方こそ、生活に取り入れてみてください。防災対策にも肌荒れにもコスパにも貢献してくれますよ。

 

また、非常時は発熱やけがをしても病院ですぐ診てもらえる可能性は大変低いです。自宅の市販薬や救急箱の中身は、まめに補充しておきましょう。

胃腸薬と解熱剤、痛み止めは食前・食後を気にせず使えるよう、何種類かあると安心です。

アレルギーや持病持ちの人は、自分の体の状態について周りに伝える手段を用意しておきましょう。

お薬手帳やヘルプマーク、なければメモに書いてカードケースにいれてもOK。

自力で説明することが難しいこどもには、カードケースに紐を通して首から下げてあげると周りの大人もすぐ気づけて安心です。

私のイチオシ!絶対に欠かしたくないストックがこれだ

ここからは、私個人が「ローリングストックでこれだけは絶対に欠かせないモノ」の話をします。そんな話いらん!って方は読み飛ばしちゃってくださいね。

 

私はもう10年以上ローリングストックを実践していますが、ここ最近、絶対に欠かしていないストックがあります。それがこちら。

詳細はリンク先にあるので割愛しますが、ざっくりいうと「現存する商品の中で圧倒的消臭力を誇る粉石けん」なんです。

 

衛生面とあわせて、被災時にきになるのはやはり臭いの問題ですよね。

お風呂にはいれない、ゴミは溜まる一方。なにより積みあがった排泄物の臭いは、心身共にきついものがあります。

ピリカレはとにかく消臭力が強く、汗の臭いや生ごみの臭い、排泄物の臭いまで瞬時に消しさってくれます。

主成分は石けんなので体にやさしく、肌荒れなど起こす心配がありません。

少量を水にとかして服にスプレーしたり、生ごみや排泄物の袋に直接振りかければあっという間に臭いがかき消えます。

ほかに、こんな使い方もできるんです。

・洗濯

・食器洗い(つけ置きも可)

・掃除(場所問わず)

あくまで個人的なオススメではありますが、ぜひ一度検討してみてください。

本当に良いものなので絶対後悔させませんが、詳細をみてよく考えてから購入することをオススメします。

悪臭対策に洗剤や柔軟剤、アロマなどの香りづけはオススメできません。

避難所での個人スペースはけして広くなく、人によって好みがさまざまな香りはトラブルの元になります。

また、人工香料で体調不良を引き起こす人も少なくありません。

 

他の被災者への影響を考えて、使用はやめておくのが無難でしょう。

まとめ|非日常にも「いつもの」日常を

外の雨を眺める何気ない日々の憧憬家庭でできる2つの「備え」と、その1つであるローリングストックの方法や準備したいモノについてご紹介しました。

この記事を読んで、普段選んでいる食材や日用品が非日常でも使えるor使いにくいことに気づいた人も多いと思います。

「日常で使うものを非日常でも使えるものへシフトしていく」ことの重要さに、一人でも多く気づいてもらえれば幸いです。

 

防災対策は、杞憂におわればそれが一番いい。

でも、その何かが起きてしまった時のために、自分や大切な人の心身を守る手段を備えておきたいですね。