「1か月暮らすのに、実際にいくら生活費があればいいのか」
いざ一人暮らしを始めようとしても、先立つものがなければ成り立たない…では具体的にいくられば生活が成り立つのか。
すごく知りたいけど、お金のことってなかなか周囲の人と話しづらいですよね。
そこで、一人暮らしの生活費の平均金額と一緒に私自身の生活費をまとめてみました。
先に固定費・変動費についてまとめた記事がありますので、よければあわせてご覧ください。
また、家計を管理していても予算が立てづらい「突然の出費」について、あわせて解説しちゃいますね。
生活費を比較してみた|一人暮らしには月17万あればOK!
結論からいいますと、「一人暮らしの生活費に必要な金額は月17万」です。
貯蓄など考慮せず、本当にただ生きることのみ考えるなら毎月15万でもいけるかもしれませんが、あまりおすすめしません。
そして月17万あれば、月1~2万の貯蓄も難しくありません。
私自身の1か月分の生活費と一般的な平均値を比較した一覧表です。比較のために、家賃・管理共益費は揃えています。平均は費用相場の中央値です。
私の生活費は平均より2万ほど安く済んでいます。
平均より生活費が安いのは、食費と日用品費の節約が大きいです。
(この月は娯楽費が安いですが、美容院に行く月だったので意識して抑えてました。娯楽費+美容費の合計だと平均とさほど変わらないです)
食費が安い理由は、私が自炊率95%の人間だからです。料理が好きで、毎日3食作っても全く苦にならない人間なので(笑)
たまたまこの自炊率が娯楽費や貯蓄に回す余裕を生みだせているんですね。
また、日用品はいつも一番安く買える方法を探しています。店舗はもちろん、通販サイトでもできる限り調べてから購入します。
日用品は絶対数を削るのが難しいので、とにかく単価が安いお店で買えると節約につながります。
毎月1~2万節約できれば、それがそのまま貯蓄できます。1年続ければ年12~24万の貯蓄です。結構大きいですよね。
貯蓄はしたほうがいい?
個人的に、貯蓄を全くしない生活はあまりおすすめできません。
主要費はあくまで「毎月発生する可能性が高い」費用だけです。いわゆる最低限の費用であって、すべてではありません。
頻度は低いけど可能性が0ではない「突然の出費」について考慮しておかなければいけません。
「突然の出費」とは?|いくら用意しておけば安心?高額出費6選
上記のとおり、主要固定費・変動費だけの出費なら貯蓄もすんなりできるのですが、現実はそうもいきません。
年に数回や数年に一度の「突然の出費」についても考慮しておきましょう。
一般的に突然発生しやすい高額の出費6つについて、まとめてみました。
冠婚葬祭に伴う費用(ご祝儀、お香典含む):3~10万
参加する側はご祝儀・お香典を持参します。
結婚式は事前に式の日時がわかるので用意する期間がありますが、お葬式はいつ発生するか全く予測できません(当然ですね)
お通夜当日に知らせを受けて向かうことがほとんどですので、その場でさっと用意できないとまずいです。
また、結婚式参加時のドレス・小物類(1~5万)や葬儀参列時の喪服(1~3万)も慌てて買いに走ることがないようにしましょう。
まだ機会がなさそうだから…と油断せず、成人したら一式は用意しておくといいでしょう。
入院費:平均20~30万
治療の内容や期間によって一概にいくらかかると言えませんが、1日当たりの費用は平均1~2万前後と言われています。
これは公的健康保険を適用して自己負担が3割になった後の金額です。
治療が高額で高額療養費制度の対象になる場合、年齢や所得に応じて上限を超過した分の医療費が戻ってきます。
しかし、高額療養費制度は申請後にお金が戻ってくる仕組み(診療月から振込まで3か月はかかる)のため、一旦全額立替するとなればかなり大きな出費です。
もし払えないなら、病院に相談して分割払いや高額医療費貸付制度を利用することになります。
事故や災害は、どこか他人事のように思える人が多いと思います。
しかし、突然車や自転車にはねられる、階段から足を滑らせて落ちる、机に頭をぶつけて意識喪失…など生きていればいつ何時救急車で運ばれるかわかりません。脚立の最後の1段をぴょんと飛び降りてかかとを骨折した人も知っています(汗)
他人事と思わず、日頃から備えておくことが大事ですね。
旅行代:3~5万(国内旅行)、20~30万(海外旅行)
交通費、宿泊費、現地での食事代、交通費、お土産代…などもろもろ含めた金額です。
事前に日程の調整や費用の工面をした上で旅行する人がほとんどだと思いますが、計画前より、旅行中にあちこちで起きる突然の出費が危険ですよね(笑)
見慣れない土地に来た解放感や楽しさは財布のひもをとても緩めます。帰宅後、クレジットカードの明細が怖くて見られないなんてよくある話です。
事前に計画した費用の1.5倍は見積もっておくことをおすすめします。
携帯やPCの修理、買い替え費用:平均4~10万
PCは購入時に保証に入っている方が多いと思います。保証期間内であれば高額費用はかからずに済むでしょう。
ただし、安価で修理に出せたとしても、戻ってくるまでの期間に同様の作業をすすめることが難しいです。
PCの代替機はほぼソフトなどインストールがされておらず、そもそも同じOSが入っているとも限りません。当然自分で保存したデータも入っていません。
(外付けHDDやクラウドに保存していれば使えますが)
修理中に代替機で同じ作業ができないこと、保証がきかない場合のPC修理代、使用年数など考慮し、買い替えを余儀なくされる可能性は高いです。
また、スマートフォンはいまや普及率が80%を超える生活必需品です。機能の質が上がり、最新機種であればあるほど新規購入・修理費用が高くなる傾向にあります。
私はiPhone8ユーザーなのですが、公式HPに掲載されている修理費用(AppleCare+に入っていない場合)がこちらです。
・画面破損:16,400円
・バッテリー交換:5,400円
・その他の修理:36,400円
もういっそ買い替えたほうが安いのでは…!?と思いますが、買い替える場合は機種代だけで10万円前後かかります。
PCも携帯もなるべく破損・故障させないのが一番ですが、もしものためのお金を準備は必要ですね。
家電の買い替え費用:10~20万
洗濯機や冷蔵庫・エアコンなど生活家電は、1日でもないと生活が成り立たなくなってしまいます(夏場は特に)。そのため、急いで買い替える必要があります。
まさに突然の出費です。
ちなみに、生活家電が普及し始めた頃は本体の色がほぼ白だったことから、
生活家電=白物家電
とも呼びます。今はカラーバリエーションが豊富になりましたね。
生活に必需な家電の寿命、買い替えた場合の値段はこちらです。
正直なところ、「まだ使えるのにもったいない!」と壊れるまで使い続けてしまう人はかなり多いと思います。気持ちはすごくわかります。
でも私は壊れないうちに、具体的には寿命の1年~半年前には買い替えることを強くおすすめします。その理由を3つピックアップしました。
① 修理できない可能性がある
ユーザー側が寿命期間を超えて問題なく使えているとしても、メーカー側は寿命期間を超えたら部品の生産を終わらせます。
修理したくてもできなくなるのです。(例えば洗濯機なら、該当部品に製造を7年で止めるメーカーもあります)
仮にその時の修理部品があって修理できたとしても、その次の修理はもう無理でしょう。
② 買いに行った日に手に入るかわからない
そして修理ができないなら買い替えるしか…と慌てて家電量販店へ走りますよね。
でも、買えたとしても当日中に納品できる確証はありません。特に季節家電(エアコンや暖房)は需要時期がはっきりしていて、人気機種だと在庫なしもざらです。
また、エアコンなど設置時に工事が必要な家電は、その予定調整も必要になります。
③ 生命を脅かす可能性がある
冷蔵庫が切れれば食材は腐ります。ぎりぎりまで消化しようとすれば食中毒のおそれもあります。
また、冬場は着込めばいいですが、夏にエアコンが壊れるのは人命に直接かかわってきますよね。
夏場の修理・設置業者さんは、本当に超がつくほど繁忙期です。
業者さんも人命にかかわるのでフルスロットルで動いてくれますが、それでも一週間待ちになることもよくあります。
大抵の家電には製造年月が記載されています。
寿命を迎える1年前になったら前もってお金を積み立てておき、近隣の店舗を見に行くなど算段を立てておきましょう。
不思議なことに家電の壊れる時期は集中しがちです(実体験)
洗濯機がある日うんともすんとも言わなくなったと思ったら、レコーダーが録画できなくなった、ドライヤーから焦げたにおいがする、こたつがあったかくない…など、なぜか同時期に襲い掛かってきます。
複数の家電を同時に買わなくていいように、気になった家電から順番に買い替えておくことをおすすめします。
引越代:3~5万(通常期)、4~8万(繁忙期)
引越費用はその時の移動距離や時期、荷物料によってかなり変動するため、詳細を別記事でまとめる予定です。
この記事では、よくある引越理由7つをピックアップしてみました。
・会社の異動、転勤
・転職に伴う勤務地の変更
・結婚・離婚・進学・就職などライフプランの分岐点
ライフプランの分岐点、あるいは変更時は、引越理由のかなり大部分を占めます。
引越自体が本人の意思に準じているとは限らないので、やむなく料金の高い繁忙期に引っ越さなければならないケースが多いです。
・建物が事故・災害にあい、住める状況ではなくなった
・建物が古すぎて地震が不安、ハザードマップで確認したら浸水予測がかなり深い区画で怖くなった
全く予想できないのが「災害・事故にあう」ケースです。
車が建物に突っ込んできたり、台風で設備や屋根が破損してしまったり、別の階で火災など…住人側に全く非はないのですが、こちらもまさに「突然の出費」です。
保険にはいっていれば最終的な負担は少なく済む可能性がありますが、間に合わず立て替えなければいけない状況もあるでしょう。
・引越できるほどの時間の余裕が確保できた
引越には日数が必要です。
荷造りに1~2週間+引越日1日+荷ほどきに1~2週間で、少なくとも丸々1か月はかかります。仕事をしながら引越をする人も多いので、日数を確保できないと身体的にも精神的にもきついでしょう。
したがって、「時間の余裕ができたから」というのは意外と合理的な理由ですね。
・今の住環境に緊急性の高い不満がある
・隣人や上階が生活に支障がでるほどうるさくて眠れない(騒音)
・隣人のたばこ・洗剤・柔軟剤・アロマ等の臭いが自分の部屋まで流れてきて体調不良(異臭)
・日当たりが悪すぎて洗濯物が乾かない(カビ)
・セキュリティに不安を感じる出来事があった(セキュリティ面)…etc
私の1回目の引越理由は「上階からの騒音」「隣室からの異臭」「引越する時間ができた」の合わせ技でした(笑)
【上階からの騒音】
ある日上階に引っ越してきた住人さんが24時間地震と間違うほどの振動を起こすステップを踏むようになったのが最初の出来事です。
管理会社を通して何度か注意していただきましたが、特に改善はされず。深夜3時に地震か!?と起きたら上階からの振動…寝不足になってしまいました。
ペット可だったので、おそらく大型犬でもいたのかな?と思います。動物は大好きなんですが、正直睡眠不足はつらいです…。
【隣室からの異臭】
また、隣室の住人さんがかなり強烈な柔軟剤を使い始め、窓を閉め切っているのに自室に流れ込んでくるように…あまりに強烈すぎてトイレで何度も吐き、頭痛や蕁麻疹が止まらなくなりました。
あまりにも死が目に見えるような臭い(すごく強いシンナーや除光液臭に近い)だったため、上階の件とあわせて引越を考え始めました。
ちょうど時期は夏、夏季休暇の申請ができたのと金銭的な余裕もあったので、思い切って引っ越しました。幸運にも部屋探しは当日に決まり、新しい部屋は引越前のようなことはなく(笑)大家さんもとてもいい人で、安心して住めました。
交渉してどうにかなればそれが一番ですが、さっと自分が移動できる準備も必要だとしみじみ感じた体験でした。
引越理由は人それぞれですが、引越する機会がいつ訪れるのかは本当にわからないものです。
いつ機会があっても引越を考えられる資金の準備は大切ですね。
最近のマンションは非常に密閉性が高く、24時間換気機能付の部屋も増えています。
しかしその構造が裏目にでているのか、隣室のたばこの煙やアロマ、ベランダの洗濯物から強烈な柔軟剤の臭いが換気扇等から自室に流れてきて、頭痛や吐き気など体調不良を起こしてしまう方が急増しているようです。
集合住宅なので、他部屋への迷惑行為は避けたいところです。無香料を使用するか、全く使わないでおくのが吉でしょう。
上記6つの高額出費が全て同時に起こるわけではありません。
でもいつどれが起きてもいいように20~30万は貯蓄しておくと安心でしょう。
旅行や引越は少なくとも数か月前には予定を立てられます。予測できるものは事前に積み立てておく心がけが大事ですね。
まとめ|収支のバランスをたいせつに
生活するのに必要なお金は毎月17万、突然の出費には20~30万あれば対応できます。
もし日々の貯蓄を考慮しないのなら、月15万でも生活自体はできるでしょう(本当に生活するだけですが…)
一人暮らしを始めると、自分の生活のカラーがだんだん見えてくると思います。
限られた収入から節約したり、逆にここにはお金をかけたい、など生活を徐々に彩っていくのはとても楽しいものです。
大切なのは、一つの費目だけではなく全体を注視して収支のバランスをとること、
そのバランスのとれたライフスタイルに自分自身をのせていくことです。
安心して一人暮らしを楽しむために、お金の準備や見通しをしておけるといいですね。