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睡眠の質が悪い人必見!今日からできる質の良い睡眠へ高める4つの方法

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最近、ぐっすり眠れていますか?

仕事や学校などさまざまな理由で忙しい毎日、真っ先に犠牲にしがちなのが睡眠です。

睡眠は生命活動に欠かせないもの。ただ睡眠の質が良いだけで、人は想像以上の恩恵をうけています。

そして、質の悪い睡眠はけして甘く見てはいけない重大なリスクを招いてしまうんです。

 

でも、突然「その睡眠、質が悪いかも」と言われても、どうすればいいのかわかりませんよね。

そんな人のために、この記事では睡眠の質にかかわる重要な情報についてまとめてみました。

・質の悪い睡眠が招く4つのリスクとは

・今日からできる!睡眠の質を高める4つの方法

・【絶対NG!】睡眠の質を上げたい人がさけるべきたった1つの行動

今日からぐっすり眠るために、いっしょに睡眠の質を高めていきましょう。

質の悪い睡眠が招く4つのリスクとは

暗い森のその先には現在、日本の5人に1人は睡眠の問題を抱えていると言われています。自覚のない人を含めると、実際にはもっと多いでしょう。

「じゃあ意識して睡眠時間を確保すればいいのでは?」と、思いますよね。

 

実はこの「睡眠の問題」、単に睡眠時間の不足を指すものではありません。

問題の根本にあるのは「睡眠の質」。

その質の悪化が、さまざまな問題を引き起こす原因になっているんです。

 

「睡眠の質が悪い」と、一般的に次のような症状がでやすくなります。

・眠りが浅い(熟睡できない)

・寝ても疲れがとれない

・寝つきが悪い

・夜中に何度も起きてしまう

・目覚めがスッキリしない

・朝早く目が覚めてしまう

・日中も常に眠い

「どうせいつものことだから」と思考の隅に押し込んで、しんどい体をそのままに毎日を過ごしていませんか?

その睡眠の質が悪い状況、けして甘く見てはいけません。

 

睡眠の質を改善せずに放置したとき、体やこころに起きる問題はかなり大きいんです。

ストレスの増加

睡眠は、ストレスを簡単に解消できる代表的な方法の1つです。

心身を疲労から回復させつつ、成長ホルモンの分泌や代謝を促進することでストレスの解消に効果を発揮します。

さらに、心身のバランスを正常に保つための自律神経を整えてくれる働きもあるんです。

・疲労回復

・成長ホルモンの分泌

・体内代謝の促進

・自律神経の調整

ただし、単純に睡眠をとれば良いわけではありません。正しく良質な睡眠でなければ、体によいはずの睡眠がかえって逆効果になることもあるんです。

 

人間の体は、日中は活動に適している交感神経を優位にすることで眠気を感じにくくなります。

逆に、夜は心身をリラックスさせる副交感神経を優位にして、体を休ませる体制にはいるんですね。

起きている時

交感神経>副交感神経 ⇒ 心拍数の増加や脳を興奮させることで眠気がさめる

寝ている時

交感神経<副交感神経 ⇒ 心身を落ち着かせることで自然と眠気が生じる

しかし、睡眠時間の不足や心身を休めにくい環境などによって睡眠の質が悪化すると、この副交感神経がうまく働かなくなります。

交感神経が優位になったまま眠ってもそれは形だけ…心身が緊張状態から解放されません。

疲労は回復せずに蓄積され、自律神経も乱れてしまいます。

そして、本来解消するはずだったストレスは残り、自律神経の乱れからさらなるストレスが…まさに負のスパイラルですね。

集中力の低下

しっかり眠れたときって「目も頭もはっきりさえている」感覚、ありますよね。

 

睡眠は、心身ともに疲労を回復させる非常に重要な役割を担っています。

質の良い睡眠を十分にとれた体は適切な判断を素早く正確に行い、最良のパフォーマンスを発揮できるでしょう。

では、もし睡眠の質が悪化してしまったら、どうでしょうか。

 

質の悪い睡眠から毎日の疲労回復が正常に行われない体は、寝たはずなのに疲れがとれず、頭もうまく働きません。

起きている間は注意散漫になり、普段はしないような凡ミスや、思考の停滞が頻繁に起きるでしょう。

コーヒーなどカフェインで目を覚ましても、その効果は一時的です。低下した集中力は、仕事の効率も下げてしまいます。

 

また、集中力の低下が影響するのは仕事の面だけではありません。日常のこんな場面でも、危険を増加させてしまいます。

・何もないところでつまづいてしまう

・人をうまくよけられない(距離感がはかりにくくなる)

・物事を覚えたり、思い出すことが難しくなる

・車や自転車の事故が増加する

当人にとって、いつも通りに動かない体は新たなストレスとなるでしょう。そのストレスはさらに睡眠の質を悪化させ、日中の集中力の低下を招き、またストレスをうみ…。

体はしんどくなっていくばかりです。

体重の増加

睡眠がうまくとれてないな…と感じるとき、無性に食欲がわきませんか?疲れがとれないストレスをドカ食いで解消しようとしたことがある方、結構多いと思います。

「起きている時間は、長い方がやせるんじゃないの?」

いいえ、実際は全くその逆なんです。

 

睡眠の時間や質が確保できないとき、人の体はとても太りやすくなります。正しく眠れていない体は、意図せずこんなことが起こりやすいためです。

・ストレスの増加による過食

・睡眠不足によるホルモンバランスの崩壊

・睡眠不足による基礎代謝の低下

・疲労蓄積による活動量の減少

通常、質の良い睡眠がとれた体はエネルギー代謝を促すホルモンが正常に働きます。いわゆる新陳代謝ですね。

新陳代謝が適切に行われることで基礎代謝量が増加し、自然と太りにくい体になっていきます。

また、睡眠中は食欲を抑制するホルモンが分泌され、不要なカロリー摂取を制限してくれるんです。

質の良い睡眠をとるだけで、体は自然と肥満を回避するようにできているんですね。

 

しかし、睡眠の質が悪くなると、体内では食欲を増進するホルモンが過剰に分泌されるようになります。

そして本来働くべきエネルギー代謝は低下し、あわせて基礎代謝量も下がるでしょう。

代謝の下がった体は太りやすくやせにくいため、たとえ食事量が同じでも太ってしまう可能性が高いんです。

 

ここに睡眠不足による活動量の減少もあいまって、一気に太りやすい体に…おそろしいですね。

気分が安定しない

睡眠の質が悪いと感じるとき、理由もなくイライラすることが多くなりませんか?また、いつもより光を強く感じたり、ただの生活音が耳障りに聞こえたり…。

睡眠は、自律神経のバランスをとるための重要な役割を担っています。そのバランスが崩れることで、体だけでなく心にも不調が出てしまうんです。

 

質の良い睡眠や睡眠時間が十分にとれないとき、体のなかではこんなことが起きています。

・心身ともに疲労が回復しない

・体内時計が狂ってしまう

・脳の緊張状態が解除されない

疲労が蓄積し、体内時計の狂った体は「眠りたいのに眠れない」状態を引き起こしやすくなります。

変な時間に食事をとったり、値付けないまま夜明けを迎えたり…「休まなきゃ」とあせればあせるほど、逆効果に。

自分で自分を追い詰めるような状況から、抜け出せなくなってしまうんです。

 

また、睡眠中に脳が休まらないことで、精神的疲労は積み重なっていきます。常に気分がすぐれず、職場など対人関係にも支障がでてしまうでしょう。

その状況がさらに不安感を増大させ、睡眠の質は輪をかけて悪化し、うつ病や不安障害のリスクも高まります。

 

一目でわかるようなケガと違って見た目でわかりにくいため、周りもすぐ気づきにくいんです。

「気づいたころにはもう手遅れ」なこの話は、けして誰にとっても対岸の火事ではないんですね。

今日からできる!睡眠の質を高める4つの方法

窓から差し込む希望を示す光睡眠の質が悪くなると、心身ともに多くのリスクに見舞われてしまいます。

でも、そもそも「睡眠の質を悪くしたい人」なんていませんよね。ぐっすり深く眠って、朝スッキリ起きたい。質の良い睡眠は、人類共通の願望です。

では、なぜ睡眠の質は悪くなってしまうのでしょうか。

 

睡眠の質が下がる要因はさまざまですが、その中でも特に気にするべき5つの項目があります。

・睡眠時間の不足

・生活サイクルの乱れ

・就寝に適さない環境や服装

・カフェインの過剰摂取

・身体的疲労や精神的ストレス

いかにも睡眠の質を悪化させそうなラインナップですが、よーく見ると改善できそうな部分もありそうですよね。

質の良い睡眠を現実にするには、この原因を意識して解決していくことが重要なんです。

 

でも、意識するってどうすれば?具体的に何をすればいいの?

そんな方のために、睡眠の質を高めるの4つの方法とそのポイントをまとめてみました。

今日からできることばかりなので、快適な睡眠のために是非実践してみましょう!

「時間」を整える

私たちが自然に眠り、起きる行動は体内時計によって管理・調整されています。

睡眠の質が悪化した体は体内時計も狂ったままなので、正常な状態に戻してあげましょう。

・毎日同時刻に起床する

・夕方~夜寝は極力避ける

・寝る前に心身ともに休息タイムを

起床・就寝時刻を一定にすることで、自然と体内時計は調整されます。習慣づけることで効果を発揮するので、平日・休日にかかわらず実践してみましょう。

なお、人は起床後に太陽光を浴びてから、およそ14時間後に眠くなるようにできています。

意識して太陽光を浴びる時間を早めれば、その分早く眠気が生じる=早寝早起きが実現できるということです。

夜寝付きにくいと感じる人ほど、早起きの習慣づけが質の良い睡眠への第一歩ですね。

理想の睡眠時間は?

睡眠時間は6~7時間確保できれば理想的、と言われています。

でも「絶対7時間寝る!!」と意気込んでしまうと、かえってそれがストレスに。

加齢や個人差、季節によっても変わるため、一概に〇時間寝ればOK!と言えるものでもありません。

早寝早起きを習慣づけつつ、自分がすっきり目覚められる時間を探ってみるとよいでしょう。

また、仕事や学業でお疲れな時に注意したいのが、夕方~夜のうたた寝です。中途半端に疲れを解消してしまうと、かえって就寝時の疲れを増幅させてしまいます。

うたた寝しそうになったら読書や音楽など趣味時間に変えて、気をまぎらわせるとよいでしょう。

昼寝はどうなの?

食後20分程度の昼寝であればOKです。

12~15時の間に行う短時間仮眠はパワーナップ(積極的仮眠)といい、パフォーマンス向上として世界的企業でも推奨されています。

入眠20分程度のノンレム睡眠は脳の余分な情報を整理してくれるので、仮眠後は頭がさえてスッキリお目覚めできるんですね。

ただし、30分以上の仮眠は逆効果。しっかりアラームをかけて、眠りすぎないよう注意しましょう。

【今日からできる安眠ポイント】

・起きる時間は一定に

・起床後、数分間日光をあびよう

・お昼寝は20分程度

・うたた寝は極力さけよう

「生活習慣」を整える

体内時計は、毎日の食事に大きく影響されます。

また、睡眠に深くかかわる交感神経・副交感神経を調整するには、入浴方法も重要なんです。

・食事は1日3食

・消化と睡眠の時間がかぶらないように

・入浴は湯船につかろう

・カフェイン摂取は量と時間を守って

1日3食で睡眠を良質に?

食事後に体内で行われる消化は、胃腸をフルに働かせます。そのため、消化と睡眠の時間帯がかぶると、どうしても睡眠の質が下がりがちです。

就寝2~4時間前までに食事をすませることで、体内の負担を抑えてあげましょう。

また、朝食をしっかりとることで胃腸が動き出し、体内時計が調整されます。胃が動いてないから…ではなく、胃を動かすために朝ごはんを食べることがとても重要ですね。

逆に、夕食は炭水化物少なめの野菜多めにすることで、胃腸への負担を減らせます。睡眠中の消化の負担を減らすことが、そのまま睡眠の質の向上につながりますよ。

グリシンを意識して摂取してみよう

グリシンはアミノ酸の1種です。

常に体内に存在し、体内時計へ作用することで睡眠の質を調整する働きがあります。

イカやエビなど魚介類に多く含まれているので、意識して食事にとりいれると良いでしょう。

ちなみに、就寝30分前に3g程度のグリシンを摂取することで、睡眠の質にかなりの改善がみられたという検証結果があります。

睡眠に不満を感じている女性15名(24〜53歳、平均31歳)を対象にグリシン3gを4日間就寝前に摂取してもらい、起床時に調査を行ったところ、グリシンを摂取しない場合に比べて、起床時のすっきり感向上、疲労感低減効果が、特に31歳以上の対象者で有意にあらわれました。

出典:AJICO NEWS

就寝30分前に食事をとると消化の負担になっちゃうので、粉末やサプリで摂取するのがオススメですよ。

湯船に毎日つかるだけ

また、毎日の入浴で湯船につかることでも、睡眠の質を向上させることができます。

ぬるめのお湯につかることで副交感神経を刺激し、全身をリラックスさせてくれるんです。

湯船の温度が高すぎると交感神経を刺激してしまい、かえって逆効果に。

就寝前の入浴には、ぬるめのお湯がオススメです。

・湯船の温度を38~40℃に設定

・10~20分程度しっかり浸かる

なお、42℃以上の湯船は交感神経を活発にさせるので朝風呂には適していますが、冬場のヒートショックには十分注意しましょう。

入浴で一時的に上昇した体温は、入浴後に徐々に下がっていきます。

人は体内温度が下がると自然と眠気が生じるようにできており、入浴後の副交感神経優位もあわせて寝るのに最適な状態に。

そのため、入浴時間は就寝の1~2時間前が理想的です。

カフェインは量と時間を気にしよう

カフェインには脳を覚醒させる効果があります。眠気覚ましにと、コーヒーやお茶、チョコレートを摂取する方も多いですよね。

一度摂取すると5~8時間も効果が続くカフェインは、当然睡眠にもおおきく影響します。

カフェインの一日の推奨摂取量は300~400mgと言われています。これはマグカップのコーヒー1~2杯分です。

眠気覚ましに~とついつい飲みがちなコーヒーですが、過剰摂取は睡眠の質の悪化や体調不良を引き起こします。

ノンカフェイン飲料も適宜摂取し、1日のカフェイン量を調節する習慣をつけるといいですね。

では、何時までの摂取なら、睡眠の質に響かないのでしょうか。

カフェインの半減期はおよそ4時間と言われています。

よって、最低でも就寝4時間前にはカフェインを含む飲食物を摂取しないことが、睡眠の質を守るために重要です。

自分の就寝時刻から逆算して「カフェイン摂取は〇時まで」と門限を決めておくとよいでしょう。

【今日からできる安眠ポイント】

・1日3食!朝食は必ずとろう

・夜は消化と睡眠がかぶらないように

・湯船につかって体を休めよう

・カフェインは量と時間を調整しよう

「環境」を整える

睡眠の質を考える時、意外と見落としがちなのが就寝時の環境です。

人体が眠りに着きやすい環境を意識して整えるだけでも、睡眠の質はぐっと上がります。

・室温は20~26℃前後

・湿度は50~60%

・枕は自分の体にあうものを

・22時以降は部屋の明かりを暗めに

夏場は冷やしすぎないよう、冬場が乾燥に注意しましょう。夏場はエアコンと扇風機を併用することで、タイマーが切れても極端な室温の上昇を防げます。

エアコンや扇風機の風が、体に当たり続けないよう注意しましょう。風がずっと当たることで体温が下がり、腹痛や下痢の原因になります。

湿度は加湿器やエアコンの除湿機能で調整し、常時50~60%を維持できれば理想的です。

 

また、ベッド等寝具を整えることも重要です。

一般的に、枕は「敷布団に対して首の角度が約5度」が最もフィットすると言われています。

高さのあわない枕は頭痛や吐き気など体調不良を引き起こす原因にもなるため、さけたいところです。

枕の中身(素材)は、吸湿性や放湿性のよいものを選ぶことで睡眠中の発汗対策に。何種類か試してみるといいですね。

余談ですが、私は長年パイプ枕を愛用しています。素材の量の調整が簡単で、比較的安価なところがお気に入りです(笑)

布団やシーツ、毛布は保温性が高く、軽くてフィット感のあるものを選びましょう。寝返りができないほど重かったり、かぶっても体が温まらないような掛け布団はNGですよ。

 

そして、睡眠の質への影響がおおきいのに見落とされがちなのが、部屋の照明です。

もうすぐ寝る時間のはずなのに、部屋の人工灯が煌々とついていませんか?

家庭によく使われる100~200ルクス程度の照明は、長時間あびることで体内時計が遅れてしまいます。

夜が更けるほど遅れやすくなり、どんどん睡眠の質を悪化させてしまうんです。

 

できれば22時以降、あるいは就寝時間の1~2時間前を目安に、部屋の照明を暗めにすることを習慣づけましょう。

部屋の照明を一部だけにしたり、暖色系の明かりに切り替えてもOK。

部屋を少し暗くすることで、体に「もうそろそろ寝る時間だよ」と教えることが目的です。

 

また、実際に眠るタイミングになったら、部屋の照明はできるだけ暗くしましょう。

真っ暗にするのが理想的ですが、どうしても不安な人はフットライトなど設置するのがオススメです。

眠る直前までスマートフォンをいじる行為は、けしてオススメできません。

スマホのブルーライトは睡眠を促すホルモンの分泌を阻害するほか、操作することで交感神経が優位になり、目がさえてしまいます。

・スマホの操作は就寝1時間前まで

・どうしても使いたい人はブルーライトカットのフィルム推奨

普及率が8割を超える現在では難しい面もありますが、別室で充電するなど工夫してみましょう。

建物外から強い光がはいってしまう場合は、遮光カーテンを設置するなどできる限り明かりを遮断してください。

【今日からできる安眠ポイント】

・室温、湿度を意識して調整しよう

・枕は自分にあうものを探すのがベター

・22時以降は照明を暗めにしよう

「心」を整える

最後に、一番難しいけど一番効果のある睡眠改善対策…それが精神面のケアです。

ストレスを抱えたままの体はどれだけ横になっても休まらず、眠れたとしてもなぜか疲れがとれません。

ストレスは心身を緊張状態に、そして交感神経を優位にさせてしまいます。せっかく生活習慣や就寝環境で体を整えても、心が落ち着かなければぐっすり眠れないんです。

 

睡眠は最大のストレス解消方法。その効果を最大限発揮するために、次の3つを習慣づけてみましょう。

・軽いストレッチで体をほぐそう

・「絶対寝なきゃ!」と意気込まない

・考えごとはしない

緊張状態にある体は、ストレッチで物理的にほぐすことが可能です。

ストレッチは筋肉の緊張を和らげるほか、血流を良くする効果もあります。体の固まった部分をほぐすことで副交感神経が優位になり、自然と心の緊張もとけますよ。

体を柔らかくすることが目的ではないので、自分が気持ちよく感じるラインでOK。

過度なストレッチはかえって目がさえてしまうので、5~15分程度を目安に行いましょう。

また、スムーズに入眠するには「心を無にする」ことが一番の近道です。日常の心配事や考え事はあると思いますが、一旦頭から追い出してみましょう。

夜はただでさえマイナス思考に傾きやすく、しかも寝る前に考えても解決しないことがほとんど。答えの出ない思考を働かせ続ければ、どんどん目がさえてしまいます。

就寝前は体を休めることを最優先に。自分で自分を大事にしてあげましょう。

 

それでも、どうしても心配事が頭から離れない人は読書など全く関係のない行動をとってみるのがオススメです。

目を閉じてからは、自分の好きな場所や好きなものをひたすら思い浮かべてみるのも効果的ですよ。

【今日からできる安眠ポイント】

・考えごとは思考の外に

・体の緊張をほぐそう

・自分を大事に、自分を最優先に

【絶対NG!】睡眠の質を上げたい人がさけるべきたった1つの行動

毒とどくろとキャンドル睡眠の質を本気で良くしたいなら、絶対にしてはいけないことが1つだけあります。

それは、「眠るために〇〇に依存する」こと。

 

対象に依存することで、一時的に眠ることは可能でしょう。しかし、それは体やこころをごまかして、無理やり眠らせているだけ。

一時的にでも眠れたという快感から依存はどんどん強くなり、その対象がないと眠れない体になってしまいます。

そして、いつかまた眠れない日が来たとき、より強い作用を求めるように…。

 

もちろん、節度を守り、適度に利用する分には問題ありません。

でも、睡眠の質が悪いときに正しい判断をして自制できる人ってほとんどいないですよね。

「節度」や「適度」を守れないとき、過ぎた依存はそのまま毒にかわります。

依存という行動は睡眠の質を良くするどころか、むしろ悪影響を与えかねない危険をはらんでいるんです。

 

睡眠に悩む人が特に陥りやすい「依存」は、主に次の2つ。

・香り

・お酒

どうしてこの2つは特に依存しやすいのか?また、依存してはいけない理由とは?

私は絶対だいじょうぶ!」そう思ったあなた、ぜひ目を通してみてください。

「香り」にたよる

花など自然の香りは自律神経のバランスを整え、副交感神経を優位にしてくれます。身体をリラックスさせ、安眠へ導いてくれるものです。

一見、質の良い睡眠へつながる行動に思えますが、なぜ頼ってはいけないのでしょうか。

 

昨今、あらゆる日用品に過剰な香りづけがされる傾向にあります。

一例として、仕事から帰宅後、眠るまでに「香りをまとう」と考えられる機会がこちらです。

・ハンドソープ

・シャンプー

・トリートメント

・ボディーソープ

・ハンドクリーム

・スキンケア用品

・(衣類に使われた)柔軟剤

この全てに別々の香りがあり、その全てが混ざった状態で眠っている人、実はかなり多いです。

 

さまざまな香りが混ざった状態はリラックスどころか体に緊張をもたらし、眠りを妨げます。

就寝中、間髪いれずに混ざった香りがずっと続くんです。心身が落ちつかずに睡眠の質が下がるのも、当然といえるでしょう。

これでは、せっかくラベンダーなど睡眠の質を高める香りを用意しても焼け石に水。

まさに「節度」と「適度」を守れていない状況なんですね。

また、日用品に使われる香りのほとんどは、化学物質でできた合成香料です。

合成香料はたばこと同様、非常に依存性が高いもの。使い続けることで嗅覚が麻痺し、どんどん強い香りを求めるようになってしまいます。

強い人工的な香りは、当然その成分も強力です。使い続ければ慢性的な頭痛や咳など引き起こし、睡眠に悪影響をもたらすことは必然でしょう。

 

さらに、最近の合成香料は一度つくと瞬間接着剤のようになかなか落ちません。

賃貸の壁や床にしみつけば、退去時に原状回復を求められるリスクも。室内で噴射する行動は避けるのが賢明です。

体をリラックスさせる状況から対極にある「複数の人工的な香りが混ざった環境」は、睡眠の大敵といって差し支えないでしょう。

 

しかし、冒頭でもお話ししましたが本来の「香り」は安眠へいざなってくれるもの。

せっかくなら正しく活用し、睡眠の質向上に役立てましょう。

・日用品は無香料をえらぼう

・就寝時に使う香りは天然成分の精油を

・部屋全体ではなく、枕元に少量届く程度で

天然成分であれば香りは後に引かず、睡眠を妨げることもありません。体が慣れてしまわぬよう、何種類か用意して日ごとに変えるとよいでしょう。

 

安眠にいざなう香りも、使い方を間違えれば毒にかわります。気をつけて楽しみたいですね。

「お酒」にたよる

仕事が終わって一息ついたときの晩酌は格別なもの。ついつい寝る直前まで飲んでしまいますよね。

しかし、お酒が好きな方には辛い事実ですが「お酒を体に残した状態での睡眠はダメ」なんです。

・お酒による催眠作用は一時的

・深夜のトイレで睡眠が断続的に

・徐々に効果が薄れ、量が増えてしまう

・悪化すればアルコール依存症の危険も

就寝直前のお酒は寝つきを良くし、深い睡眠をもたらします。

この効果により、「お酒を飲めばとりあえず眠れる」と寝酒を繰り返してしまう方も多いでしょう。

 

しかし、その効果は一時的なもの。時間の経過とともにアルコールの血中濃度は急激に下がり、その反動で深夜や早朝に目が覚めてしまうんです。

また、体内で分解されたアルコールはアセトアルデヒドという物質に変わり、眠りを浅くする作用も。

さらに、バソプレッシンという抗利尿ホルモンの分泌を妨げ、深夜トイレに行く回数を増やしてしまいます。

強制的な短時間での目覚め、浅い眠り、深夜のトイレ…これでは、寝つきがよくても疲れが一向にとれないわけです。寝酒、本当にいいところがないですね。

 

アルコールの悪影響を睡眠に残さないためには、就寝3~4時間前までに晩酌をすませることが必要。

肩を落とす人もいるかもしれませんが、お酒を生涯楽しむためにも実践してみることをオススメします。

まとめ|良質な睡眠で体もこころも健康に

ひなたぼっこして眠る猫睡眠の質が悪いと起きるリスクや、睡眠の質を正しく高める方法についてご紹介しました。

 

今日からぜひ、ここに載せた方法の1つを実践してみてください。たった1つ意識してみるだけでも、効果を実感できるはずです。

もちろん「今日から全部やってやるぞ!」なんて心意気も素敵ですが、意気込みすぎには気を付けてくださいね。

何事も節度と適度を守って、ほどほどに。とても大切なことです。

睡眠は生きる限り続くもの。その質がずっと良質であるよう、こころから願っております。