─錬金術の記憶を再生する物語が今、はじまる─
ある日訪れた、見習い錬金術士「ソフィー」と、意思を持つ本「プラフタ」の出会い。
「プラフタ」の失われた記憶を取り戻したいという願いを叶えるため、
「ソフィー」は錬金術を学ぶ旅に出る。出典:ガストショップ
皆さんはゲーム「アトリエシリーズ」をご存じですか?
アトリエといっても、絵や彫刻のアトリエではありません。その題材はなんと錬金術!1作目発売後、今年で25周年をむかえる人気ゲームなんです。
アトリエシリーズって初心者でも楽しめるの?どんなことをするゲーム?今まで遊んだことのないシリーズって、なにかと疑問がつきないですよね。
そこで、この記事では私的感想を交えつつ「ソフィーのアトリエ~不思議な本の錬金術師~」をご紹介します。
総プレイ時間は100時間ほど。メインの錬金術はもちろん、ストーリーやキャラ育成までクリア後ならではの感想をまとめてみました。
ストーリーに関するネタバレはさけていますが、公式HPから読み取れる情報や攻略にかかわる情報は記載しています。ご注意ください。
最初に一言で感想をいうなら「『アトリエ未経験者でも楽しめる』は本当だった」。
アトリエ未経験の人でもプレイ風景をイメージしやすいようにまとめたので、ぜひ一度読んでみてくださいね。
不思議シリーズとは?DXは無印の劣化版って本当?
ソフィーのアトリエはアトリエシリーズの「不思議シリーズ」1作目として、発売されました。現在、無印版とDX版(リメイク)のプレイが可能です。
・「不思議シリーズ」とは?
・DXは無印の劣化版って本当?無印とDXはどちらを買うべきか
順番に解説していきますね。
「不思議シリーズ」とは?
アトリエシリーズは1997年に1作目「マリーのアトリエ」発売後、2021年時点までに計23作品が発売される人気作です。
ソフィーのアトリエは不思議シリーズの第一作にあたります。
各シリーズ間につながりはなく、シリーズごとに違う世界観やシステムを楽しめます。
終始おだやかな世界もあれば、シリアス傾向が強い作品もあり、なかにはRPG色の強い作品も。
現在プレイ環境が用意しにくいソフトもありますが、アーランドシリーズ以降はswitchがあれば遊べます。
アトリエシリーズの雰囲気を知りたい人は、他シリーズも遊んでみるとよいでしょう。
DXは無印の劣化版って本当?無印とDXはどちらを買うべきか
結論からいいますと、今から始める人はDX一択です。無印を買う理由はほぼありません。
DXはプレイ中の快適性向上にかかわる仕様変更の他、無印にはなかった新規エピソードが追加されています。
DX版新規要素
- ソフィーの新規エピソード
- ソフィーの新規衣装
- 新錬金釜(3種類)
- ダッシュ移動
- 戦闘速度の追加(1.5倍・2倍)
- フォトモードの追加
- デジタルアートブック
また、無印でDLCとして発売されていたコンテンツが収録済。追加料金なしで楽しめるので、かなりお得ですね。
DX版収録済DLC
- ドールメイク(6種類)
- BGMパック(4種類)
- アイテムセット(2種類)
- 後日談エピソード
- 採取地追加(隠された書架)
- 難易度追加(DESPAIR)
未プレイの方にはピンとこないかもしれませんが、DXの追加要素なしで遊ぶのは本当にもったいないです。
特に、ダッシュ移動と戦闘速度の追加は本当にありがたい!これの有り無しでは、ゲームの快適度が全然違います。
新たに追加された採取地や難易度は、初心者がゲームに慣れてきた頃により楽しめるものにしてくれている印象です。
また、この追加要素に加えて無印でみられたエラーやバグはほぼ解消されています。
実際にDXで100時間プレイしても、無印で聞いていたようなエラーは一度も遭遇しませんでした。
これらの理由から、これから遊ぶ人はDXを選んでおけば間違いないでしょう。
ソフィーのアトリエってどんなゲーム?
先述しましたが、アトリエシリーズは「錬金術」をテーマにした作品です。
ですが、ただひたすら錬金術だけするわけではありません。最終的に錬金術につながるさまざまな行動をしていくことになります。
簡単にまとめると、ゲーム中でできることは主に6つ。
- 採取(探索)
- 戦闘
- 錬金術(調合)
- キャラクター育成
- 依頼・ウワサ
- メインストーリー・サブイベントの進行
基本的には、採取または戦闘→調合の繰り返しでゲームが進行します。
その合間に依頼をこなしたり、キャラクターとの親交を深めたり、イベントが発生したり…。戦闘があるので、もちろんパーティーメンバーの育成も可能です。
私の感想も交えつつ、それぞれ簡単に説明していきますね。
採取(探索)
錬金術の基本は、まず採取から!
と、ゲーム内でも説明があるとおり、アトリエシリーズはとにかく採取をしなければ何も始まりません。
採取とは、調合の材料になる素材を入手すること。素材は調合に使うとなくなるので、プレイ中(特に序盤)は頻繁に採取へむかうことになります。
採取については、次の3つの理由から「初心者でもわかりやすく、全体的にバランスがとれているな」と感じました。
初心者にやさしいバランスのとれた採取システム
主人公の暮らすキルヘン・ベルを中心に、ワールドマップから色んな場所へ採取にいくことができます。
ワールドマップにあるフィールドの種類
- 街道や農場
- 草原
- 岩山
- 湖
- 森
- 遺跡
- 謎の館 etc
行く道すがらではお金が拾えたり、敵に遭遇することも。新エリア解放時には道中強敵があらわれ、戦力増強を自然と促されます。
また、各キャラクターにはLP(体力)が設定されており、次の条件で消化・回復する仕組みです。
LPについて
- マップ移動時に時間・日数とともに消化
- 採取や戦闘時にも消化
- 減りすぎて赤字になるとステータス低下(戦闘に影響)
- キルヘン・ベルに帰還すると全回復
採取や探索一辺倒にならないよう、適度なバランスにしてあるんですね。
といってもマップ移動に消化するLPはそう多くなく、これがストレスになることはありませんでした。ほとんどは、バックパック満杯による帰還です。
採取の限界が目に見えるのでアトリエ初心者の私でも引き際を判断しやすく、ゲームを順調に進められる理由の1つになりました。
初心者の採取から経験者の採取へ
実際に各フィールドに足を踏み入れると、あちこちに丸い光がみえます。これが採取シンボルで、調合や依頼達成に必要な素材の入手ポイントです。
シンボルの位置は右上のミニマップに常に表示されるので、初心者でも見落とすことはないでしょう。LPとバックパックの許す限り、ガンガン拾っていきます。
採取できる素材は実にさまざまですが、どのフィールドでも次の法則は変わりません。
フィールド内での採取ルール
- シンボルはレア度に応じて光の大きさや色が変わる
- 時間・曜日によって採取できる素材が変わる
- 採取レベルに比例して素材の品質もあがる
- 奥のフィールドほどレア度も品質も高い
最初のうちは何を拾っても珍しく、品質も特性も関係なくあれこれ採取するのがすっごく楽しいです。
でも、この採り方だとバックパックはすぐパンパンに…。採りすぎた素材はコンテナを圧迫し、整理が地味に大変でした。
これが徐々に慣れてくると、シンボルなどの情報から採取する・しないをパッと判断できるようになるんですよね。
探索をすればするほど採取そのものに慣れていくのが主人公の成長を追体験しているようで、なかなか楽しめました。
採取の効率は探索装備依存
採取の効率は、探索装備にかなり依存しています。採取上限の増加、移動速度アップ、素材の品質向上、採取レベルの調整など…。
とにかく効率よく採取したいなら、探索装備の作成・効果の発現は必須です。
採取効率にかかわる探索装備レシピ
- 特性バックパック
- 摘み取り軍手
- マナフェザー
- 旅人の靴
- 勝者のお守り
採取上限数が最大になると、フィールド奥まで存分に拾えるようになります。また、かなり終盤ですが、バックパックの中身を自室へ転送できるアイテムも。
探索装備のレシピは比較的初期に開放されますが、最も良い効果を発現するには時間がかかりました。
素材の種類や品質が準備できないと、いくら調合を工夫してもたどり着けないんです。最初から俺TUEEEEEできないあたりも、良くバランスとれてるな~と感心した部分でした。
戦闘
序盤から終盤まで、かなり楽しめました。
主人公+7名から選べるパーティー編成、レベルアップや装備品によるステータス強化に攻撃・回復アイテムの錬金&厳選…。
ストーリー進行の妨げにもならず、かといって強敵を倒すには試行錯誤のいる適度なバランス。
その中でも特に良いと感じた2つのことをまとめてみました。
ストーリー進行とのバランスがとれた戦闘ペース
ソフィーのアトリエは錬金術メインのゲームですが、育成や戦闘をおろそかにすると先に進めません。
すでに書きましたが、解放したての新エリアはたいていその時点での自陣営より敵がかなり強いです。何もせずそのまま進むと、見事にボコられます。
ソフィーのアトリエでは、ゲームオーバー(自軍の全滅)になるとアトリエへ強制帰還となります。
バックパックの中身(採取アイテム)が少し減る以外のペナルティはないので、戦力不足のまま探索を続けるのもありですね。
では「先に強化しまくれば良いのでは?」と思いますよね。でも、キャラ強化に重要な武器や防具もストーリーやサブイベント進行にあわせて解放されるんです。
つまり、その時点でできる精一杯の強化をすれば余裕で先に進めるし、まだできることがあれば進みにくくなる。
自然とキャラ育成を促されるので、メインストーリーとのバランスが非常に良いなと感じました。
なお、どうしても戦闘が苦手という人のために難易度イージーも用意されています。これさえあれば進行不可になることはまずないので、安心してプレイしてくださいね。
シンプルでわかりやすいタイムカード方式
本作では装備品の組合せはもちろん、勝つためにアイテムの使いどきや敵の行動パターンを把握することがとても重要です。
タイムカード式の戦闘システムはまさにその戦略にあっていると言えるでしょう。
1ターン分の行動を選択する過程で、敵味方の行動順がどうなるのか一目でわかるようになっているんです。
選択できる行動は、次の5つ。
- 攻撃
- アイテム
- スキル
- 防御
- 逃走
各キャラの行動を選択するごとに画面左側に行動順が表示され、同時に敵や味方がどのタイミングで行動するのかがわかります。
なので、
複数回にわたる敵の攻撃後に回復アイテムを投入して立て直し
味方のバフを攻撃直前にいれて敵行動前に大ダメージを与える
など有利に立ち回る攻略が可能に。
ターン中のカードの動きが次の参考になるので、初心者でも戦略を立てやすかったです。
終盤になると敵が1ターンに何枚もカードを切ることもあり、こちらもかなり考えて行動選択する場面が多くなります。
シンプルゆえに戦略の幅が広がるので、自分なりの倒し方を編み出すのも一興でしょう。
錬金術(調合)
主人公のアトリエでは、色んな人の困りごとを錬金術で解決することを生業としています。
「基本的に錬金術でなんでも作れる」世界観なので、依頼をうけて錬成するものは本当にさまざま。
錬金術(調合)で作成できるアイテム
※()内は一例です
- 攻撃アイテム(爆弾・本)
- 回復アイテム(食材・飲料)
- ステータス一時上昇アイテム(薬)
- 調合材料(金属・糸・布・中和剤)
- 装飾品
- 探索装備
- ストーリー進行にかかわる重要アイテム
でも、錬金術って他のゲームでなかなか見る機会ないですよね。
ソフィーのアトリエで行う錬金術とは具体的に何をするのか?まとめてみました。
錬金術はまずレシピ集めから
錬金術(調合)に必要なものは、レシピと素材。この2つだけです。プレーヤーが、一から調合の内容を考える必要はありません。
素材は採取や依頼等で、レシピは特定の条件を満たしたタイミングで発想(自動入手)するシステムになっています。
レシピ発想条件
- 素材を入手する
- 指定の特性がついたアイテムを調合する
- 特定の敵を倒す
- 特定のマップにはいる
- 特定のスキルを使用
- メインストーリーの進行
- サブイベントの進行 etc
主人公が所持するレシピブックには、条件を満たすためのヒントが記載されています。
ヒントから自発的に達成するもよし、自然にひらめくのを待ってもよし。終盤は難しめの条件もありましたが、順当にキャラを育てていけばなんなく発想できます。
主人公の成長にあわせて作れるものが増えていく…ストーリーにあわせて進んでいく感じが良かったです。
錬金術はパネル方式!シンプルで深い「時間泥棒」
錬金術(調合)と聞くと一見難しそうですが、仕組みはいたって簡単。
- レシピを選択
- 必要な素材を選択
- 使う錬金釜を選択
- 素材を錬金釜に投入していく
- すべて投入できたら完了
錬金釜(縦・横4~6のパネル)に素材(さまざまな色や形のブロック)を投入していくシステムです。
同じ種類でも特性・サイズ・品質が違う素材から厳選し、それぞれ効果の違う釜から1つを選択、調合していきます。
投入していくと、その時点での効果や品質・サイズがリアルタイムで反映されるため、調合しながら出来上がりを調整できるんです。
素材の持つ特性の厳選、投入する位置や向き、その順番まで影響する調合は本当に時間泥棒でした。
ほしい効果や特性のために夢中で試行錯誤していると、数時間経過していたなんてこともしばしば…。その分、目標のアイテムができた時はハンパない達成感です。
強く出れば良い効果もあれば中途半端な方が役に立つ効果もあり、自分好みのアイテムを調合するのは本当に楽しめました。
ただ、時間には本当に気を付けてください(笑)
キャラクター育成
ソフィーのアトリエにおけるキャラクター育成でできることは、主に2つ。
経験値によるレベルアップと、アビリティポイントによる強化です。
戦闘勝利時にえる経験値でレベルアップすると同時に、一定のアビリティポイントがもらえます。それを割り振ることで、ステータスの底上げやスキル取得が行える仕組みです。
レベルアップで起きること
- HP、MP、LPの最大値上昇
- 最小ダメージ、最大ダメージの上昇
- 攻撃力・防御力・素早さの上昇
アビリティポイントでできること
- HP、MP、LPの最大値上昇(最大5回)
- 攻撃力・防御力・素早さの上昇(最大10回)
- 基礎ダメージの上昇(最大5回)
- アクティブスキルの強化(4種類)
- パッシブスキルの取得(9種類)
アクティブスキル:単発スキル。プレーヤーの意思で発動
パッシブスキル:恒常スキル。何もしなくても発動
このゲームはレベルが20までしかあげられないため、以降はアビリティポイントの取得のみになります。
アビリティ全解放後もポイントは何故かもらえるので、最終的に251ptほど余りました。
そのためか、他のRPGと比較してもレベリングに費やした時間はかなり短かったです。ほぼないに等しいかも?
気づいたら全キャラカンストしていたので、レベルアップ時のモーションを見れなかったキャラが何人かいるほどです。
アビリティポイントも割振り幅が細かくないので、攻略に大きく影響することはないでしょう。
錬金術の方がかなり幅広く色々できる分、こちらがシンプルでちょうど良く感じました。
依頼・ウワサ
主人公ソフィーの住む街にはカフェがあり、そこで依頼を受けたり、ウワサを買うことができます。
依頼の内容は納品と討伐の2種類。ウワサは特殊素材採取と強敵出現の2種類です。
依頼はこなすことでお金を稼いだり、引換券をもらうことで通常より強いアイテムを交換できます。
依頼の一定数クリアや特定のキャラクターからの依頼をこなすことで、新たなサブイベントが起きることも!
引き受けた依頼や購入したウワサは、いつでもメニューから期日や内容について確認できます。
お金が枯渇しがちな序盤~中盤は重要な金策だったのもあり、とにかく受けてはこなし、受けてはこなし…。
報告にいくたびに、ホルストさんにほめてもらえるのが地味に嬉しいんですよね。ついつい頑張っちゃいました。
メインストーリー・サブイベントの進行
メインストーリーについてはゲーム開始と同時にスタートするので、特に気にすることはありません。
次に何をすればいいのか?どこに行けばいいのか?メニューから常に確認できるので、迷子になることはまずないでしょう。かなりの親切設計です。
一方、サブイベントは主人公と相手の友好度が一定値に達成することで発生するのですが、そのタイミングは実にさまざま。
特定の時間に特定の場所で話しかけたり、アトリエを出入りするたびに発生したり…このあたりはちょっと大変でした。
しかし、ストーリーの進行具合や難易度、ボリュームは本当にちょうど良い塩梅です。依頼や錬金術の邪魔にならず、かといってストーリーがおざなりになる感じもなく…。
switch版は追加エピソードもあり、全ストーリークリア後の充足感はなかなかのものでした。
シリアスで重い話が好き!伏線を張り巡せてほしい!という人には向きませんが、それ以外の人は十分楽しめる出来でしょう。
ソフィーのアトリエの魅力はこんなところ
ここからは、実際に100時間プレイして特に強く感じたソフィーのアトリエの魅力についてご紹介していきます。
といっても、その魅力を全て語るには何日あっても足りないので、ここでは4つに絞ってお伝えしますね。
時間制限なし
アトリエシリーズは、ゲーム中に時間の概念があります。
調合や探索中に時間が動くので、イベントの発生や達成期日についても「時間制限」が存在するんです。そのため、グッドエンディングの条件も時間制限クリアが大前提。
そのわりに難易度高めの作品が多く、期日までの条件未達成でバッドエンド…からの強くてニューゲーム!が主流でした。
しかし、近年のアトリエシリーズではこの時間制限を撤廃する動きがあり、ソフィーのアトリエはその1つ。
依頼に期日はあるものの、それ以外はほとんど自分のペースで遊んでもクリアできるようになったんです。
時間制限の有無はアトリエシリーズファンの間でも賛否両論ですが、私には時間制限なしが合っていました。
『時間制限なし』5つのメリット
- 期日を気にせず探索できる
- 錬金術を納得いくまでできる
- イベントを好きな順ですすめられる
- 思う存分キャラクターを強化できる
- 日数調整にロードを繰り返す必要なし
アトリエ初心者の私でも終始ストレスなく、みっちり100時間プレイできたのは間違いなく「時間制限なし」のおかげです。
時間制限あり作品となし作品で迷っている方、未経験者なら時間制限なしを選んでおけば間違いないですよ!
錬金術がとにかく楽しい!
先述しましたが、アトリエシリーズは「錬金術でわりと何でも実現可能」な世界観です。
そのためか、ストーリー上で「そんなものまで錬金術で!?」というシーンがちらほら。
実際にプレーヤーが調合する時にも
・目的のものへたどり着く最短調合ルートは?
・ほしい特性をうまく引き継がせるには?
など、結構考えさせられるつくりになっています。これがすごく楽しいんです。
ほしい効果が強力であればあるほど、また高品質を目指すと一筋縄ではいかず、まさに沼にハマる感覚に陥りました。
なかでも、特に楽しかったのが装備品作りです。
主人公ほか仲間たちは、武器・防具と2種のアクセサリーを装備できます。武器・防具は材料を、アクセサリーは錬金術で作ることが可能。
量産店が解禁されると強い特性がついた素材をあちこち使いまわせるので、調合の効率が一気に上がってより楽しめました。
量産店とは、文字通り登録した調合品を量産してくれるお店です。
量産した調合品を入手するにはお金が必要ですが、強力な特性をつけた調合品を無限に作れるので大変便利。
仲間のコルネリアとのサブイベント進行で、登録できる品数が増えます。最初からすぐ使えないのがちょっと残念…。
装備品を強い特性+効果で固めると、当たり前ですが仲間たちがどんどん強くなっていきます。
与ダメージがどこまで上昇するのか、どうしたら敵の動きを鈍化させられるのか、回復や復活を最も効率よくいれるには?
あれこれ突き詰めていくのが、とにかく面白かったです。
主人公の成長を見守る穏やかで優しい世界観
プレイ中に「他のゲームにはあまりないな」と感じたのが、主人公含む登場人物が一人残らず優しいことです。
街の人も、パーティーキャラも、イベントでしか話さない人も、とにかくみんな優しい!
嫌味とか意地悪とか剣呑とか殺伐という言葉が存在しない世界なの?と思うほど無縁な世界なんです。
もちろんシリアスな雰囲気が全くないとか、喧嘩の1つもしないということではありません。文字通り「いい人」しかいないんでしょうね。
たとえNPCでも気が滅入るようなことを言われないのは、非常にプレイしやすかったです。
錬金術で思う結果が出せなくてしんどい時は、気分転換によく街の人に会いに行きましたた。本当にソフィーになった気分でしたね(笑)
何度聞いても飽きない良質なBGM
アトリエシリーズは元々BGMの良さに定評があるゲームなのですが、ソフィーのアトリエも御多分にもれず、最高です。
探索中も戦闘中もイベント中も錬金中も、とにかく音楽が良い。SEもですが、ずっと聞いていて不思議と飽きないんです。
アトリエシリーズは調合など「同じことを繰り返す」シーンが多いので、聞き飽きにくい曲を意識しているのかもしれませんね。
とにかくホッとさせてくれる、癒される曲が多いです。個人的に好きなのは、戦闘中と勝利時、それからアトリエにいるときの曲。
それからドールメイク時の曲はなかなかの中毒性で、無意識に合いの手をいれてしまいます。すごくかわいい。大好きです。
ソフィーのアトリエ含む不思議シリーズでは、アトリエでさまざまな場面のBGM変更が可能です。
他作品の曲も選べるので、実際に遊ぶときは色々変えてみるといいですよ。
しかし、圧倒的一番に好きなのはOP曲!ストーリー進行で歌詞の意味が理解できたとき、愛しさや尊さがあふれて見事膝から崩れ落ちました。
ぜひ直接聞いてみてください。
ソフィーのアトリエで気になった点もまとめてみた
ソフィーのアトリエはシステム良し、ストーリー良し、キャラクター良しで誇張なく終始楽しんでプレイできました。
しかし、アトリエシリーズ初心者だからこそ気になる点もいくつかあったのは事実。
ゲームを楽しむのに邪魔になるほどではありませんが、あえて書き出してみました。
戦闘中のステータスに関する説明がとぼしい
戦闘中、味方側が敵によってステータス異常にされることがあります。よくある「眠り」や「毒」の状態異常ですね。
これが機会も種類も多いわりに、チュートリアルで詳細な説明がされないのですごくわかりにくいんです。
良い効果はともかく、悪い効果もわかりにくいので最初の頃はだいぶ混乱しました。
一例ですが、ソフィーのアトリエにはこんなステータス異常(デバフ)があります。
戦闘中に発生するデバフ効果
- hold:眠り(行動不能)
- weakness:弱体化(スキルダメージの減少)
- curse:呪い(回復が反転してダメージに)
- slow:スロウ(行動後待ち時間が延びる)
- poison:毒(行動時にダメージ)
- knock back:行動順が今より後ろになる
- break:行動不能(被ダメージの増加)
- death:即死(一撃でHPが0に)
- Max HP down:最大HP減少
- Defence down:防御力減少
- Speed down:速さ減少 etc
発生時は画面に表示されるのですが、文字で見えるのはこの一瞬だけ。その後はキャラクターアイコンの横に出る記号でしか確認できません。
記号に関する説明もゲーム中にないので、その場で確認する術がなくなってしまうんです。
戦闘中は倍速でプレイすることも多く、呪い状態を見逃して回復→うっかり死なせてしまったり…。
ソフィーのアトリエでは、強敵ほどステータス異常を与えてくる傾向にあります。慣れればなんとかなりますが、もう少し親切設計でもいいのでは?と思った部分でした。
レシピの発想条件に達成しづらいものがある
ソフィーのアトリエは錬金術で進めていくゲームなので、その元になるレシピの発想は必須になります。
でも、その中に1つだけ達成しづらいものがあるんです。それが「一度受けた依頼を断る」こと。
カフェで引き受けられる依頼は、どれだけ断っても特にペナルティがありません。序盤や中盤に達成が難しい依頼を誤って引き受けても、大丈夫なシステムにしてあるんですね。
しかし、このレシピの発想条件がでるのは終盤。順当にキャラ育成していれば、終盤に達成不可能な依頼ってまずないんです。
つまり、どうしても「できるのに断る」状況がうまれることに…。
しかも、この方法で発想するレシピは終盤の攻略に不可欠なアイテムなんです。ここだけレシピ開放せずに…なんてわけにもいかず、渋々お断りさせていただきました。
今まで真面目に依頼達成してきていたので、やはり気持ちのいいものではなかったです。時間にすれば数分もないやりとりですが、少々やりにくい部分でしたね。
特性集めマラソンが大変
アトリエシリーズでは、素材にさまざまな特性がついています。
パラメータや品質の向上、使用回数増加などその数なんと255種類!組み合わせ次第で自分好みのキャラ育成ができるほか、依頼達成や強敵の攻略にも欠かせない要素です。
しかし、その特性が強ければ強いほど入手が困難なのでちょっと大変。
具体的には、作中最強といわれる特性があるボスキャラを倒した際にドロップするアイテムにしか付かないんです。アイテムにつく特性は最高3つで、その内容はランダム。
つまり、目的の特性を手に入れるには最強のボス陣営を何度も倒さなければいけないんです。
該当のダンジョンやボスが解放されるのは終盤なので、パーティーもそれなりに強化されています。さらに難易度を下げてしまえば、倒すこと自体は苦にはなりません。
あとは、ひたすらドロップめがけて周回するのみ…まさに特性集めマラソンです。
強力な特性が簡単に入手できてしまうと、ゲームバランスの崩壊につながるので仕方ない措置だと思います。
でも、ずっと同じダンジョンで同じ敵を倒すのも苦行…とまではいきませんが飽きやすいのも事実。
私はマラソンしながら動画をみることで、小さな退屈をしのぎました。何か別のことを並行して走るのがオススメですね。
プレゼントシステムの存在意義
100時間みっちりプレイしていて、一番不要だなと思ったのがプレゼントシステムです。
プレイ中、任意のタイミングで仲間キャラ7名ほか街の人々に素材やアイテムをプレゼントすることができます。
プレゼントをすると後日お返しにきてくれて、友好度もアップする仕組みなんですが…。
このゲーム、キャラクターの友好度をあげるのがすごく簡単なんです。パーティーを組んで戦闘したり、サブイベントをこなすほか、メインストーリーが進むだけでも上がります。
どのキャラも育成の過程で自然とパーティーに組み込むので、レベルといっしょに友好度もどんどん上がり…。
意識しなくても、次のイベントが起こる状態(友好度が赤文字)になることがほとんど。プレゼントの出番、本当にないんです。
もちろん、愛着がわいた仲間たちの好き嫌いやその理由を知ることはすごく楽しいのでその部分では十分ありです。
ストーリーでは語り切れないキャラクター像を、いい塩梅に補完していると思います。
でも、プレゼントシステムは全キャラ分1回は聞いておけばいいかなぁ…というのが正直な感想でした。
サブイベントのフラグがわかりにくい
ソフィーのアトリエでは、メインストーリーのほかにキャラクターごとのサブイベントがあります。パーティー加入キャラ7名+サブキャラ6名と、なかなかのボリューム。
それぞれストーリー進行や友好度にあわせて発生するのですが…このタイミングがかなりわかりにくいんです。
ゲーム中で目に見えるイベントフラグは「友好度が赤字状態」のみ。ほかには何もヒントがないので、赤字になったら何をすればいいのか?全くわからないんです。
対象のキャラに毎日話しかけてみたり、依頼をこなしてみたり…。時間をずらして曜日をずらしてと、かなりの手探り状態でした。
フラグが見えないので、いつの間にかたまったフラグたちが一気に解消されることも。
家を出入りするたびに違うキャラのイベントが発生したときは、出待ちが解消されたようでなんだか慌ただしかったです。
もう少しフラグ管理がわかりやすければ、いらぬ作業が減ったかな?と思います。
まあ、たとえ同じセリフでも愛着のあるキャラたちに話しかけるのは楽しいから全然OKなんですけどね!
まとめ|ソフィーのアトリエが楽しめるのはこんな人
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
100時間余すところなくプレイして、こんな人にはぜひ遊んでほしいゲームだと自信をもって言えるでしょう。
ソフィーのアトリエが特に楽しめる人はこんな人
- 明るいストーリーが好きな人
- じっくりパズルゲームを楽しめる人
- キャラクターとの交流を楽しみたい人
- 優しく穏やかな世界観に癒されたい人
- 拠点ありの冒険が好きな人
- 「作る」ことを極めたい人
- 変わること変わらないことも大切にしたい人
上記のどれか1つでも当てはまるなら、迷う必要はありません。是非プレイしてみてください。
時間の流れをゆったり感じながら、錬金術の世界に足を踏み入れてみませんか。
Amazonで買うなら、アマゾンプライム(Amazon prime)への加入をオススメします。
送料だけじゃなく、お急ぎ便・お届け日時指定便も無料。
注文時刻によっては当日着も可能です。
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アトリエシリーズ25周年を記念し、ソフィーのアトリエの続編「ソフィーのアトリエ2~不思議な夢の錬金術士~」の発売が決定しました!(東京ゲームショウ2021 発表)
今回は「ソフィーのアトリエ」と不思議シリーズ2作目「フィリスのアトリエ」の間に起きた出来事とのことです。
公式HP「ソフィーのアトリエ2~不思議な夢の錬金術師~」
それにしても、今度は本ではなく夢…内容が非常に気になりますね。もちろん予約済なので、またクリア後にレビューしたいと思います。